Google Chatの「スペース」とは?Gmailで使えるチャット機能をやさしく解説
Google Chatの「スペース」とは、話題やプロジェクトごとにメンバーが集まって会話できる常設のチャット部屋機能のことです。DMやグループチャットとの違いから、スレッド、ファイルタブ、タスク管理、ハドル、予約送信といった具体的な使い方まで、ITに詳しくない経営者や担当者向けにやさしく解説します。
Google Chatの「スペース」とは
Google Chatの「スペース」とは、話題やプロジェクトごとにメンバーが集まって会話できる、常設のチャット部屋のことです。ビジネスチャットツール「Slack」でいう「チャンネル」にあたる機能で、Gmailの画面の中からもそのまま使えます。個人の無料Googleアカウントでもコラボレーション用のスペースを作成でき、企業向けの「Google Workspace」アカウントであれば、お知らせ専用の「アナウンス型スペース」も作れます。
よくある勘違い:昔の「Google Spaces」とは別物
「Google Spaces」という名前には、実は少しややこしい歴史があります。2016年から2017年にかけて、同じ名前の独立したスマホアプリ「Google Spaces」が存在しましたが、こちらは約1年でサービスを終了しています。今回解説している「スペース」とはまったくの別物なので、混同しないよう注意してください。現在のスペースは、2021年9月にGoogle Chat内の「チャットルーム(Rooms)」という機能が名前を変えたものです。改称後も機能追加が続いており、少しずつ今のかたちに育ってきました。
Google Chatの中の3つの会話形式
Google Chatには、大きく分けて3つの会話の形があります。1対1で話す「DM(ダイレクトメッセージ)」、複数人が集まって話す「グループチャット」、そして話題やプロジェクト単位で常設される「スペース」です。スペースの中には、さらに「スレッド」「ファイルタブ」「タスクタブ」という3つの仕組みが用意されています。全体の関係を図にすると、以下のようになります。
DM・グループチャットとの違い
DMやグループチャットは、あくまで一時的な会話向けの仕組みです。それに対してスペースは、プロジェクトが続く限り情報が積み上がっていく「常設の部屋」として設計されています。具体的な違いを表にまとめました。
| 項目 | スペース | グループチャット |
|---|---|---|
| 名前と説明文 | 付けられる(何の集まりか一目でわかる) | 付けられない |
| スレッド(話題ごとの枝分かれ) | 対応 | 非対応 |
| ファイルタブ(共有ファイルの一覧表示) | 対応 | 非対応 |
| タスクタブ(メンバーへの割り当て) | 対応 | 非対応 |
| 向いている用途 | 部署・プロジェクト単位の継続的な情報共有 | 短期的な相談・雑談 |
スペースでできること
スペースには、そこで共有されたファイルだけを一覧表示する「ファイルタブ」があります。例えば、営業チームのスペースで提案資料や見積書をやり取りしていると、後から『あの資料どこだっけ』と探す手間が省け、ファイルタブを開くだけで一覧を確認できます。
「タスクタブ」は、Googleのタスク管理サービス「Google ToDoリスト」と連携し、スペースのメンバーに直接タスクを割り当てられる機能です。例えば、月次の経理処理を行うスペースで『請求書チェックはAさん、振込確認はBさん』のようにその場でタスクを割り振れば、チャットとやることリストを別々に管理する手間がなくなります。
「ハドル(huddles)」は、文字でのやり取りだけでは伝わりにくいときに、その場でさっと始められる音声・ビデオ通話です。例えば、スレッドでのやり取りが長引いてしまった開発チームのスペースで、『ハドルで5分だけ話しましょう』と声をかければ、テキストのままより早く結論を出せることがあります。
2025年12月からは、メッセージを最大120日先まで予約して送信できる「予約送信」機能も使えるようになりました。例えば、月初に送りたい定例のお知らせを月末のうちに準備しておき、狙った日時に自動で投稿する、といった使い方ができます。
Google Chatの中では、AIアシスタント「Gemini」も利用できます。会話の要約や、Googleドライブに保存されたファイルの検索、アイデア出しの手伝いをしてくれる機能です。例えば、長く続いたスペースの議論を後から読み返す時間がないとき、Geminiに要約してもらえば流れをすぐにつかめます。ただし、Business Starterプランでは利用できないなど、使えるかどうかは契約しているプランによって異なる点に注意してください。
また、スペースにはアプリを追加してワークフローを組み立てることもできます。例えば、問い合わせフォームが送信された際にスペースへ自動で通知が届く仕組みを作れば、担当者がフォームを見に行かなくても新着の問い合わせにすぐ気づけます。この仕組みづくりについては、フォーム通知をチャットに飛ばす方法も参考にしてください。
中小企業の1日の使い方(活用フロー)
実際に中小企業がスペースをどう使うか、1日の流れをイメージ図にしてみました。相談から実行までが1つのスペースの中で完結するイメージです。
他のチャットツールとの位置づけ
ビジネスチャットにはGoogle Chat以外にもいくつかの選択肢があります。それぞれの特徴を整理すると、以下のようになります。GoogleとMicrosoftのどちらを軸に据えるか迷う場合は、Google Workspace と Microsoft 365 の比較もあわせてご覧ください。
| ツール | 特徴 | 向いている会社 |
|---|---|---|
| Google Chatスペース | Gmail・Googleカレンダー・Meet・Drive・ToDoとシームレスに連携。Google Workspaceを使っていれば追加ツールなしで今日から使える | すでにGoogle Workspaceを利用している会社 |
| Slack | チャンネル型チャットの代表格。外部アプリとの連携が豊富で、単体でも契約できる | 多様な外部ツールと連携したい会社 |
| Microsoft Teams | Microsoft 365と一体化しており、会議や資料共有に強い | Microsoft 365を中心に使っている会社 |
| Chatwork / LINE WORKS | 日本の中小企業に広く普及しており、操作がわかりやすい | ITツールに不慣れなメンバーが多い会社 |
導入の始め方(3ステップ)
- ステップ1: まずは無料のGoogleアカウントでスペースを作ってみる(コラボレーション用スペースは個人の無料アカウントでも作成できます)
- ステップ2: 少人数の身近なメンバーを招待し、実際の連絡や資料共有で試してみる
- ステップ3: 使い勝手を確認できたら、部署単位・プロジェクト単位でスペースを広げていく
機能の全体像や最新情報は、公式サイト(Google Chat 製品ページ)でも確認できます。
無料でも使えますか?
はい、個人の無料Googleアカウントでもコラボレーション用のスペースを作成・利用できます。ただし、お知らせ専用のアナウンス型スペースや一部のAI機能など、Google Workspace(企業向け契約)でのみ使える機能もあります。
Slackと何が違いますか?
基本的な考え方(トピックごとの部屋でスレッドを使って会話する)はSlackのチャンネルとよく似ています。大きな違いは、Google ChatスペースがGmail・カレンダー・Drive・ToDoなどGoogle Workspaceの各サービスとシームレスに連携している点で、すでにGoogle Workspaceを使っている会社なら追加のツールなしで導入できます。
LINEやメールと併用すべきですか?
目的が異なるため、無理に一本化する必要はありません。プロジェクトや部署単位で情報を積み上げていく用途にはスペースが向いており、社外との個別のやり取りにはメールを、緊急の一斉連絡にはLINEなど普段使っている手段を、それぞれ用途に応じて使い分けるのが現実的です。
まとめ
Google Chatの「スペース」は、DMやグループチャットではできない「話題ごとのスレッド」「ファイルの一覧管理」「タスクの割り当て」を備えた、常設のチャット部屋です。2021年にチャットルームから改称して以降、ハドルや予約送信、Geminiとの連携など機能が拡張され続けています。すでにGoogle Workspaceを使っている会社であれば、追加のツールを導入しなくても、まずは身近なメンバーとスペースを1つ作ってみるところから試せます。
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