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株式会社オブライト
AI2026-07-23約10分で読めます

GPT-5.6(Sol / Terra / Luna)と Grok 4.5 の API 料金・使い分け完全比較

Sol $5/$30・Terra $2.50/$15・Luna $1/$6・Grok 4.5 $2/$6【2026年7月版】

GPT-5.6は3モデル構成で、Sol $5/$30・Terra $2.50/$15・Luna $1/$6(入力/出力・100万トークンあたり)。xAI Grok 4.5は $2/$6・500Kコンテキスト・OpenAI互換API。用途別(コーディング/エージェント/大量バッチ/機密データ)の使い分けと、プロンプトキャッシュ・モデルルーティング・reasoning effortによるコスト最適化、中小企業の選び方までまとめた。Updated July 2026。


まず結論 — 3行でわかる各モデルの立ち位置と単価

2026年7月に OpenAI GPT-5.6ファミリー(Sol / Terra / Luna、7月9日一般公開)xAI Grok 4.5(7月8日出荷・9日一般公開) が相次いで登場した。まず単価(100万トークンあたり、入力 / 出力)だけ先出しすると、GPT-5.6 Sol = $5 / $30(高難度の推論・コーディング・科学)GPT-5.6 Terra = $2.50 / $15(GPT-5.5相当の品質を約半額で、日常業務の主力)GPT-5.6 Luna = $1 / $6(高速・低コスト・大量処理)Grok 4.5 = $2 / $6(500Kコンテキスト・OpenAI互換API・エージェント用途に強い)

使い分けの結論も先に言い切る。土台は中位(Terra か Grok 4.5)で作り、精度が要る工程だけ Sol に、単純で数の多い処理は Luna に振り分けるのが最もコスト効率がよい。以下で各モデルの中身と、用途別・コスト最適化・中小企業の選び方を順に見ていく。本記事は2026年7月23日時点の公式・報道ベース情報にもとづく。数値は各社の改定で変わり得るため、実装前に公式ドキュメントで再確認してほしい。

GPT-5.6 の3モデル比較(Sol / Terra / Luna)

GPT-5.6 は単一モデルではなく、同世代の品質を保ったまま「精度優先・バランス・速度優先」の3段に分けたファミリーとして提供される。名前は太陽(Sol)・大地(Terra)・月(Luna)で、上位から順に重く高価になる。

モデル入力 / 1M出力 / 1Mキャッシュ入力 / 1M位置づけ・主な用途
Sol$5.00$30.00$0.50最上位。高難度の推論・複雑なコーディング・科学計算
Terra$2.50$15.00$0.25バランス型。GPT-5.5相当の品質を約半額で。日常業務の主力
Luna$1.00$6.00$0.10高速・低コスト。要約・分類・大量バッチ処理

ポイントは3つ。①Terra は旧フラッグシップ GPT-5.5($5 / $30)とほぼ同等の品質を、ちょうど半額で提供するという設計で、多くの業務アプリはここが最適点になる。②キャッシュヒットした入力はいずれも通常入力の90%オフなので、システムプロンプトや固定文書を毎回送る使い方ではキャッシュ設計が効く。③3モデルはAPI上でモデルIDを切り替えるだけで行き来でき、同じプロンプト資産を使い回せる。

xAI Grok 4.5 のスペックと料金

Grok 4.5 は xAI の2026年7月時点のフラッグシップ。入力 $2 / 出力 $6(100万トークンあたり)、キャッシュ入力 $0.50、コンテキスト長 500Kトークン。API は OpenAI互換で、既存の OpenAI SDK からベースURLとモデル名を差し替えるだけで呼べるため移行の実装コストが低い。reasoning effort(推論の深さ)を設定できる点も特徴で、処理の難度に応じて「考える量」を調整してコストを制御できる。

公開情報では、Artificial Analysis の総合知能指数(Intelligence Index)で54・総合4位、エージェント的なツール利用の項目では1位とされ、外部ツールを呼びながら手順を進める自律的なワークフローに強い。

項目Grok 4.5
入力$2.00 / 1M
出力$6.00 / 1M
キャッシュ入力$0.50 / 1M
コンテキスト長500Kトークン
APIOpenAI互換
特徴reasoning effort 設定可・エージェント用途に強い
出荷2026年7月8日(9日一般公開)

注意点: 報道ベースでは、プロンプトが200Kトークンを超えると入力・キャッシュ入力・出力の単価がいずれも2倍(入力 $4 / 出力 $12)になる高コンテキスト課金があるとされる。500Kまで入るからと大きなプロンプトを常用すると、単価が跳ね上がる領域に入る点は設計時に織り込みたい。この閾値・倍率は公式Pricingで再確認すること。

主要API料金一覧(2026年7月時点)

今回の2ファミリーに、直近記事で扱ったオープンウェイトの DeepSeek V4、および旧フラッグシップ GPT-5.5 を参照点として並べる。単位はすべて100万トークンあたり(USD)。

モデル入力出力キャッシュ入力コンテキスト備考
GPT-5.6 Sol$5.00$30.00$0.50高難度推論・コーディング
GPT-5.6 Terra$2.50$15.00$0.25GPT-5.5相当を約半額
GPT-5.6 Luna$1.00$6.00$0.10高速・大量処理
Grok 4.5$2.00$6.00$0.50500K200K超で単価2倍(報道ベース)
GPT-5.5(旧・参考)$5.00$30.00$0.501MGPT-5.6に置き換え済み
DeepSeek-V4-Flash$0.14$0.28$0.00281Mオープンウェイト(MIT)
DeepSeek-V4-Pro$0.435$0.87$0.0036251Mオープンウェイト(MIT)

この表からわかるのは、クローズドの高品質モデルとオープンウェイトの間には依然として10倍前後の単価差があるということ。品質と実装の手離れを取るならクローズド、大量処理の原価を極限まで下げたい・自社でホストしたいなら DeepSeek V4 のようなオープンウェイト、という住み分けになる。オープンウェイトを自前で動かす場合の必要スペックはDeepSeek V4 必要スペック早見表を参照。GPT-5.5世代からの流れはGPT-5.5 リリース解説にまとめている。

用途別の使い分け

単価表だけで選ぶと失敗する。処理の性質ごとに向き不向きがあるため、代表的な4パターンで整理する。

① コーディング・難度の高い設計: GPT-5.6 Sol が第一候補。複雑なリファクタリングやアルゴリズム設計など、間違いのコストが高い工程は上位モデルの精度が結局いちばん安い。日常的なコード補完程度なら Terra で十分。
② エージェント(ツールを自律的に呼ぶ): Grok 4.5 が強い。ツール利用の指標で高評価で、OpenAI互換APIのため既存のエージェント実装にも載せやすい。長い手順を回すワークフローで検討価値が高い。
③ 大量バッチ・軽量処理: GPT-5.6 Luna か DeepSeek V4-Flash。要約・分類・タグ付けなど「数は多いが1件は軽い」処理は、単価の低さが総額を直接左右する。品質が許せばオープンウェイトが最安。
④ 機密データ: 単価より契約条件が先。学習非利用・保存期間・リージョンを確認したうえで、自社ホストが必要なら DeepSeek V4 のようなオープンウェイトを自前環境で動かす選択肢もある。

コスト最適化の実務 — キャッシュ・ルーティング・reasoning effort

同じモデルでも、使い方次第で実効コストは何倍も変わる。効く順に3つ挙げる。

プロンプトキャッシュ: システムプロンプトや長い前提文書など「毎回同じ前半」をキャッシュに載せる。GPT-5.6 は通常入力の90%オフ、Grok 4.5 も $0.50 / 1M。RAG のように前半固定・後半可変の構成と特に相性がよく、入力コストの主要因をまとめて圧縮できる。
モデルルーティング: 全処理を1モデルで賄わず、難度で振り分ける。中位(Terra / Grok 4.5)を土台に、難しい工程だけ Sol、単純処理は Luna か DeepSeek。「まず安いモデルで試し、自信度が低い時だけ上位に再問い合わせ」という多段構成も有効。
reasoning effort の調整: 推論の深さを設定できるモデルでは、簡単な処理は effort を低く、難しい判断は高く。一律で最大にすると、単純作業にまで高い推論コストを払うことになる。

この3つは併用できる。「Terra を土台に・固定部分はキャッシュ・簡単な問い合わせは Luna にルーティング」という設計だけで、素朴に Sol を使い続ける構成に比べて実効コストを大きく下げられる。

中小企業はどう選ぶか

結論は「中位モデルを1つ選んで、自社の実プロンプトで1〜2週間計測してから広げる」。最初から最上位を全処理に使うと費用が読めず、逆に最安モデルだけだと品質不足で作り直しになりがちだ。

OpenAI のエコシステム・幅広い品質が要る → GPT-5.6 Terra を起点に、必要な工程だけ Sol へ。
コスト重視・エージェント/ツール利用が中心 → Grok 4.5(OpenAI互換なので実装の載せ替えが軽い)。
大量処理の原価を極小化したい/自社ホストしたい → DeepSeek V4 などオープンウェイト(ただし運用スペックと人手が必要)。
機密データを扱う → 単価より先に契約条件(学習非利用・保存期間・リージョン)を確認。

いずれの場合も、月次でトークン消費量と処理単価をダッシュボードで見える化し、「どの工程がコストを食っているか」を掴んでからルーティングを詰めるのが遠回りに見えて一番早い。モデルは今後も数ヶ月単位で更新されるため、特定モデルに実装を密結合させず、モデルIDを差し替えやすい構成にしておくことも重要だ。

よくある質問(FAQ)

GPT-5.6 の Sol・Terra・Luna はどう使い分ければいいですか?

難度の高い推論・コーディング・科学計算には Sol($5 / $30)、日常的な業務アプリや社内チャットには GPT-5.5 相当の品質を約半額で使える Terra($2.50 / $15)、要約・分類・大量バッチなど軽量で数が多い処理には Luna($1 / $6)が目安。まず Terra で作り、精度が足りない部分だけ Sol に、単純処理は Luna に振り分けると費用対効果が最も高い。

Grok 4.5 と GPT-5.6 はどちらが安いですか?

入力・出力単価だけを見れば Grok 4.5($2 / $6)は GPT-5.6 Terra($2.50 / $15)より安く、特に出力の多い用途で差が開く。ただし Grok 4.5 は200Kトークンを超える大きなプロンプトで単価が2倍($4 / $12)になる点に注意。短〜中程度のコンテキストでコスト重視なら Grok 4.5、OpenAIのエコシステムや Terra の品質が必要なら GPT-5.6 という選び方になる。

プロンプトキャッシュでどれくらい安くなりますか?

GPT-5.6 はキャッシュヒットした入力が通常入力の90%オフ(Sol で $0.50、Terra で $0.25、Luna で $0.10)。Grok 4.5 もキャッシュ入力が $0.50 / 1M。システムプロンプトや長い前提文書など毎回同じ内容を送る用途では、キャッシュが効く設計にするだけで入力コストを大きく圧縮できる。RAG のように前半が固定・後半だけ変わる構成と特に相性がよい。

機密データを扱う場合、料金以外に何を確認すべきですか?

料金よりも先に、送信データが学習に使われないか(オプトアウト可否)、データの保存期間、リージョン、契約上の秘匿義務を確認する。エンタープライズ/API 契約では学習非利用が標準のことが多いが、無料枠や一般向けプランでは扱いが異なる場合がある。個人情報や営業秘密を扱うなら、単価の安さだけで選ばず、契約条件とログ保存ポリシーを必ず読むこと。

reasoning effort(推論の深さ)設定はコストにどう影響しますか?

Grok 4.5 や近年の推論モデルは「どこまで考えてから答えるか」を設定でき、深く考えるほど内部の推論トークンが増えて出力コストが上がる。単純な分類や定型応答では effort を低く、難しい設計判断やコード生成では高く、と処理ごとに切り替えるのが実務上の最適化になる。一律で最大にすると、簡単な処理にまで高い推論コストを払うことになる。

中小企業が最初に選ぶならどのモデルがよいですか?

まずは中位モデル(GPT-5.6 Terra か Grok 4.5)を1つ選び、実際の業務プロンプトで精度とコストを1〜2週間計測することを勧める。最初から最上位(Sol)を全処理に使うと費用がかさみ、逆に最安モデルだけだと品質不足で作り直しになりがち。中位で土台を作り、足りない工程だけ上位に、単純作業は下位に振り分ける「ルーティング」が、結局いちばん安く安定する。

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