GPT-Live-1とは — 1分$0.05のフルデュプレックス音声API解説
GPT-Live-1は、OpenAIが2026年9月10日公開した1分0.05ドル課金・秒単位課金のフルデュプレックス音声モデル。専用Liveエンドポイントで動作し、割り込み対応・ツール呼出精度87%・ターンテイキング遅延0.8秒を実現する。料金・利用制限・使い方・他モデルとの比較を整理して解説する。
GPT-Live-1は、OpenAIが2026年9月10日にAPI公開したフルデュプレックス音声モデルである。人間の会話のように「話しながら聞く」ことができ、割り込みや相槌にリアルタイムで反応する。専用の v1/live/sessions エンドポイント(Live API)でのみ動作し、Realtime API・Chat Completions・Responses APIとは別系統のサービスだ。料金は1分$0.05(秒単位課金)、無料枠はない。結論から言えば、電話対応や音声受付など「人と自然に話す」用途で、割り込み耐性とツール呼出精度を重視するならGPT-Live-1が現時点の最有力候補になる。
何ができるか
入出力は音声とテキストのみで、画像・動画には対応しない。知識カットオフは2025年7月31日。ストリーミング応答、関数呼出(function calling)、バックエンドへのタスク委任(tool delegation)に対応する一方、構造化出力(structured outputs)とファインチューニングは非対応である。ChatGPTの音声機能と同じ基盤モデルを使っており、公開時点でYelpが電話予約対応に採用している。
- 音声12種類を新規追加(アクセント・方言・言語の幅を拡大)
- フルデュプレックス(同時双方向)音声のため、ユーザーの割り込みに即座に反応できる
- 関数呼出とバックエンドへのタスク委任を標準サポート
- ユーザーが会話を中断しても、委任済みのバックエンド処理は自動キャンセルされない(タスク状態は保持される)
料金・利用制限
課金は1分あたり$0.05で、秒単位で計算される。これはLiveモデル自体の音声処理コストであり、裏側で呼び出すバックエンドモデルのトークン代やツール利用料は別途加算される。無料枠は用意されていない。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | $0.05/分(秒単位課金) |
| 無料枠 | なし |
| バックエンド・ツール利用料 | 別途加算 |
| 同時セッション数 | 25〜500(利用ティアにより変動) |
| 入出力 | 音声・テキスト(画像・動画は非対応) |
| 知識カットオフ | 2025年7月31日 |
試算例: 3分の通話1件なら音声部分だけで$0.15($0.05×3分)。バックエンドのトークン代が別途数セント〜数十セント加算される。仮に月1,000件×平均3分のコールセンター用途なら、音声部分だけで概算 $150/月($0.05×3分×1,000件)となる(バックエンド・ツール利用料は別計算)。
使い方(最短手順)
1. Live API用のセッションを v1/live/sessions エンドポイントで開始する(Realtime APIやResponses APIのエンドポイントとは別)
2. 接続方式を選ぶ — ブラウザからはWebRTC、サーバー間連携はWebSocket、電話エージェントは電話網・SIP接続を使う
3. バックエンド処理の委任方式を選ぶ — OpenAIのマネージドResponses委任(組み込み)か、自前のモデル・エージェント・サービスへのクライアント委任のいずれかを設定する
4. タスク状態は永続化されるため、ユーザーが会話を中断してもバックエンド処理は継続できる設計にしておく
5. Codex SDKと組み合わせれば、会話コンテキストをCodexのスレッドにそのまま渡して開発タスクを継続させることもできる

エージェント連携の設計についてはOpenAI Agents APIの解説でセッション管理・サンドボックスの考え方を確認しておくと、バックエンド委任の設計がしやすい。
他の音声モデルとの比較
| モデル | 提供形態 | フルデュプレックス | ターンテイキング遅延 | ツール呼出精度 |
|---|---|---|---|---|
| GPT-Live-1 | OpenAI API($0.05/分) | 対応(80.1%) | 0.8秒 | 87% |
| GPT-Realtime-2.1 | OpenAI API | 限定的(45.4%) | 1.4秒 | 60% |
| GPT-Realtime-2(前々世代) | OpenAI API | 非対応 | 非公表 | 非公表 |
| NVIDIA PersonaPlex | OSS・ローカル実行 | 対応 | 実行環境依存 | 実行環境依存 |
GPT-Realtime-2.1比のベンチマークでは、フルデュプレックス対話性80.1%対45.4%、ターンテイキング遅延0.8秒対1.4秒、ツール呼出精度87%対60%、銀行業務向け音声対応の合格率32%対12.4%と、いずれも大幅に上回る。GPT-6 Astraと組み合わせたTau3タスク完遂率は83.6%、応答品質は90%と報告されている。前世代GPT-Realtime-2の解説記事で比較していた頃と比べても、フルデュプレックス対応と割り込み耐性が明確な差別化点になった。オープンソースでローカル実行したい場合はNVIDIA PersonaPlexの解説も参考になる。API課金を避けたい・データを外部に出したくない案件ではPersonaPlexが選択肢になる一方、マネージドで最新ベンチマーク性能を使いたい案件はGPT-Live-1が有力だ。
ユースケースと注意点
- 電話予約・受付: SIP接続で電話エージェント化。割り込みへの強さが実運用で効く(Yelpの電話予約対応が実例)
- カスタマーサポートの一次対応: 定型の問い合わせ受付に向く。ただし銀行業務相当の音声対応合格率は32%(旧モデル12.4%)にとどまるため、複雑・高リスクな対応は有人エスカレーション前提で設計する
- 開発支援エージェント: Codex SDKとの連携で、音声での指示をそのまま開発タスクに引き継げる
- 注意点: 画像・動画入力には対応しないため、資料共有を伴う商談用途には不向き。知識カットオフが2025年7月31日のため、最新情報が必要な会話はツール呼出・検索と組み合わせる必要がある。無料枠がなく秒単位課金のため、待機時間が長い設計は費用がかさむ点に留意する
GPT-Live-1はRealtime APIの後継ですか?
別系統です。GPT-Live-1は専用のLiveエンドポイント(v1/live/sessions)で提供され、Realtime API・Chat Completions・Responses APIとは別のサービスとして扱われます。
無料枠はありますか?
ありません。1分$0.05が秒単位で課金され、バックエンドモデルやツール利用料は別途加算されます。
同時にいくつのセッションを扱えますか?
利用ティアにより25〜500の範囲で異なります。大規模な電話対応システムを組む場合は上限を事前に確認してください。
会話を中断するとバックエンド処理は止まりますか?
止まりません。タスク状態は永続化され、ユーザーの割り込みによってバックエンドの処理が自動キャンセルされることはありません。
NVIDIA PersonaPlexとどちらを選ぶべきですか?
データを外部に出したくない、API課金を避けたい場合はローカル実行可能なPersonaPlexが候補になります。マネージドで最新ベンチマーク性能を使いたい場合はGPT-Live-1が有力です。
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