Claude Opus 5.5 徹底解説 — $4/$20・Opus5比30%高速【26年9月】
Anthropic が2026年9月22日公開の Claude Opus 5.5 は input $4・output $20(1Mトークン)で Opus 5 比20%値下げ、出力速度は30%以上向上、コストは約40%減。料金表・ベンチマーク・API破壊的変更点を2026年9月時点でまとめて解説する。
Anthropic が2026年9月22日に Claude Opus 5.5 を公開しました。モデル文字列は claude-opus-5-5(Bedrock は anthropic.claude-opus-5-5)。価格は input $4 / output $20(1Mトークンあたり)で Opus 5 から20%値下げし、Anthropic は「出力は30%以上高速・典型的なワークロードで約40%低コスト」と説明しています。Terminal-Bench 4.0 は 66.4%(Opus 5 比 +14.1pt)、OSWorld 2.0 は 81.8%(同 +7.8pt)と、コーディング・エージェント系のベンチマークで大きく伸びています。
主な変更点
要点は5つ:
1. 値下げと同時に性能向上 — input $4 / output $20 は Opus 5 の $5/$25 から20%値下げ。キャッシュ読み込みは $0.20(Opus 5 比 −60%)
2. デフォルトの努力レベルが medium に変更 — Opus 5 の default は high でしたが、Opus 5.5 では medium がデフォルト。medium でも Opus 5 の high 相当以上のコーディング・知識ワーク性能が出ると Anthropic は説明しています
3. Adaptive thinking が常時オン(無効化不可)— 内部で思考の深さを自動調整する一方、thinking: disabled の指定自体ができなくなりました
4. 知識カットオフは2026年6月、コンテキストは 1M 入力・128K 出力(Batch API + beta ヘッダーで最大300K)
5. 性能は「Claude Fable 5.1 相当」と Anthropic が位置づけ — 多くの作業で Fable 5.1 の水準に達しつつ、価格は Fable 5.1($10/$50)の半分以下
本コラムは Claude Opus 5 徹底解説・GPT-6 Astra 料金とベンチマーク・Claude Fable 5.1 / Mythos 5.1 の続報として、公開直後の一次情報をもとに整理したものです。
リリース概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公開日 | 2026年9月22日 |
| モデル文字列 | claude-opus-5-5(Bedrock: anthropic.claude-opus-5-5) |
| 開発元 | Anthropic |
| 知識カットオフ | 2026年6月 |
| コンテキストウィンドウ | 1M トークン(入力) |
| 出力上限 | 128K トークン(同期)/ 300K トークン(Batch API・beta ヘッダー) |
| デフォルト努力レベル | medium(Opus 5 は high) |
| Thinking | 常時オン(adaptive thinking)、無効化不可 |
| 提供チャネル | Claude API・Amazon Bedrock・Google Cloud Vertex AI・Microsoft Foundry・Claude アプリ・Claude Code |
料金
1Mトークンあたりの料金は以下の通りです。
| 項目 | Opus 5.5 | Opus 5(旧) |
|---|---|---|
| Input | $4 | $5 |
| Output | $20 | $25 |
| キャッシュ読み込み | $0.20(−60%) | $0.50 |
| キャッシュ書き込み(5分) | $5 | — |
| キャッシュ書き込み(1時間) | $8 | — |
| Batch API | $2 / $10 | — |
| Fast mode | $8 / $40 | — |
Anthropic は「出力速度は30%以上向上し、典型的なワークロードでは約40%のコスト減になる」と説明しています。これは単価の値下げ(−20%)に加えて、同じタスクを完遂するのに必要なトークン数自体が減る効果を含んだ数字です。参考までに、同日発表の Claude Fable 5.1 は $10/$50 で、Opus 5.5 はその半分以下の単価になります。
ベンチマーク
Anthropic の公表値では、コーディング・エージェント実行系のベンチマークで大幅な伸びが見られます。
| ベンチマーク | Opus 5.5 | Opus 5 比 | 他モデル最高値 |
|---|---|---|---|
| Terminal-Bench 4.0 | 66.4% | +14.1pt | GPT-6 Astra 57.9% |
| FrontierCode v1.1 | 54.4% | +6.4pt | GPT-6 Astra 53.3% |
| CursorBench 4.0 | 57.8% | +11.2pt | Fable 5.1 51.8% |
| GDPval-AA v2.1 | 1846 Elo | +138 | Fable 5.1 1735 |
| AutomationBench | 40.0% | +13.1pt | GPT-6 Astra 41.4%(Astra が上回る) |
| Humanity's Last Exam(with tools) | 67.7% | +4.1pt | Fable 5.1 65.6% |
| Terminal-Bench-Science | 58.7% | +29.7pt | GPT-6 Astra 64.6%(Astra が上回る) |
| OSWorld 2.0 | 81.8% | +7.8pt | Fable 5.1 80.7% |
| Artificial Analysis Intelligence Index | 58(全モデル中1位) | — | — |

素直に伸びが大きいのは Terminal-Bench-Science(+29.7pt)と Terminal-Bench 4.0(+14.1pt)で、いずれも実行環境を操作しながら長時間タスクを進める系のベンチマークです。一方で AutomationBench と Terminal-Bench-Science では GPT-6 Astra が Opus 5.5 を上回っており、Opus 5.5 がすべての指標でトップというわけではありません。Artificial Analysis Intelligence Index は58でモデル横断の総合1位ですが、個別ベンチマークでは領域ごとの得意不得意が残っています。
Opus 5 / Fable 5.1 / GPT-6 Astra / GPT-6 Sol 比較
同時期の主要モデルと並べると次のようになります。GPT-6 Astra の価格は GPT-6 Astra 料金とベンチマークで解説した $10/$50 です。同日 OpenAI は GPT-6 Sol($2/$10)と GPT-6 Luna($0.10/$0.50)も発表しています。
| モデル | Input / Output($/1M) | 位置づけ |
|---|---|---|
| Claude Opus 5.5 | $4 / $20 | Fable 5.1 相当の性能を約半額以下で |
| Claude Opus 5(旧) | $5 / $25 | legacy 化・引き続き提供 |
| Claude Fable 5.1 | $10 / $50 | フロンティア最上位を維持 |
| GPT-6 Astra | $10 / $50 | OpenAI のフラッグシップ推論モデル |
| GPT-6 Sol | $2 / $10 | Astra より安価な中位モデル(同日発表) |
| GPT-6 Luna | $0.10 / $0.50 | 軽量・低価格帯モデル(同日発表) |
Anthropic は Opus 5.5 について「ほとんどの作業で Fable 5.1 の水準」と位置づけています。単価が Fable 5.1 の半分以下であることを踏まえると、Fable 5.1 を使っていた用途の一部を Opus 5.5 に落とせるかどうかの検証は、コスト最適化として優先度の高い作業です。
使い方
API では他の Claude モデルと同様、model パラメータに claude-opus-5-5 を指定するだけで利用できます。努力レベルは effort パラメータで制御し、指定を省略すると medium がデフォルトになります(Opus 5 では high がデフォルトでした)。
import anthropic
client = anthropic.Anthropic()
response = client.messages.create(
model="claude-opus-5-5",
max_tokens=4096,
effort="medium", # 省略時のデフォルト。high / low なども指定可
messages=[
{"role": "user", "content": "このリポジトリの失敗しているテストを直してください"}
],
)
print(response.content)Claude Code から使う場合は、モデル選択で claude-opus-5-5 を選ぶだけで既存のワークフローに組み込めます。effort を high に上げると Opus 5 の high 相当を超える性能が出るケースが多いとされていますが、adaptive thinking は常時オンで無効化できないため、thinking: disabled を指定していた既存コードはそのままでは動きません。
移行時の注意点
Opus 5.5 では API の挙動そのものが変わる破壊的変更が複数あります。既存コードからの移行時は以下を確認してください。
- thinking: disabled または手動の thinking budget 指定は 400 エラー — adaptive thinking + effort の組み合わせに置き換える必要があります
- 強制的なツール利用(tool_choice: "any" / "tool")は 400 エラー — strict なツールスキーマや構造化出力(structured outputs)で代替します
- thinking ブロックが会話状態に紐づく — システムプロンプトやツール定義を変更した後に、以前の thinking ブロックを含む会話を再送すると 400 エラーになります
- computer use ツールのバージョンが更新 — 旧バージョン(computer_20251124)の指定は拒否されます。最新バージョンへの更新が必須です
- セッション途中で effort を変更するとプロンプトキャッシュが無効化されます。頻繁に effort を切り替える設計はキャッシュヒット率に影響します
- thinking が常時オンのため出力トークンの予算は増加傾向になります。単価は下がっていますが、1リクエストあたりの実支出は thinking トークン分を含めて見積もる必要があります
Opus 5 は legacy 化しますが、引き続き提供は続きます。Sonnet 5.5 と Haiku 5.5 は「数週間以内」に追って公開予定とされており、下位モデルの移行は本記事公開時点ではまだ計画段階です。
どれを選ぶか
- これまで Opus 5 を使っていた場合: ほとんどのケースでそのまま Opus 5.5 に切り替えるのが妥当です。価格が下がり、effort medium でも Opus 5 の high 相当以上の性能が出るため、コストと速度の両方で改善が見込めます
- Fable 5.1 を使っていた場合: 「ほとんどの作業で Fable 5.1 相当」という Anthropic の説明と、半額以下の単価を踏まえ、自社タスクで Opus 5.5 に置き換えられるか検証する価値があります。ただし AutomationBench・Terminal-Bench-Science のように Astra が上回る領域や、Fable 5.1 の中でも最難関領域は個別に確認が必要です
- computer use / ブラウザ自動化系のツールを使っている場合: 新しい computer use ツールバージョンへの更新が前提になるため、リリースノートを確認してから移行します
- thinking: disabled や強制ツール利用に依存したコードがある場合: 移行前に必ず洗い出し、adaptive thinking + strict tool schema への置き換えを済ませてから切り替えます
よくある質問
Claude Opus 5.5 の価格はいくらですか?
API 価格は input が $4 / 1M トークン、output が $20 / 1M トークンで、Opus 5($5/$25)から20%の値下げです。キャッシュ読み込みは $0.20(Opus 5 比 −60%)、Batch API は $2/$10、Fast mode は $8/$40 です。
Opus 5.5 は Fable 5.1 の代わりに使えますか?
Anthropic は「ほとんどの作業で Fable 5.1 相当」と位置づけており、単価は Fable 5.1($10/$50)の半分以下です。ただし AutomationBench・Terminal-Bench-Science では GPT-6 Astra が Opus 5.5 を上回っており、全ベンチマークで優位というわけではないため、自社タスクでの検証を推奨します。
既存コードから移行するとき何を直す必要がありますか?
最低限4点です。(1) thinking: disabled や手動の thinking budget 指定(400 エラーになる)、(2) 強制的なツール利用 tool_choice: any/tool(同じく400エラー)、(3) システムプロンプトやツール変更後に古い thinking ブロックを再送する構成、(4) computer use ツールの旧バージョン指定。effort を頻繁に切り替えるとプロンプトキャッシュが無効化される点も設計上考慮が必要です。
デフォルトの努力レベルは変わりましたか?
はい。Opus 5 のデフォルトは high でしたが、Opus 5.5 では medium がデフォルトです。Anthropic によれば medium でも Opus 5 の high 相当以上のコーディング・知識ワーク性能が出るとされています。
Opus 5 は使えなくなりますか?
いいえ、Opus 5 は legacy モデルとして引き続き提供されます。ただし新規実装では Opus 5.5(claude-opus-5-5)を前提にするのが妥当です。なお Sonnet 5.5 と Haiku 5.5 は数週間以内に追って公開される予定です。
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