Corgiとは — AIコーディングエージェント向けターミナルマルチプレクサの要点とインストール・herdr/tmux/
hrdxとの違い【2026年版】
Corgiは Claude Code・Codex・Pi・OpenCode をペインで動かし状態を一覧できるMITのターミナルマルチプレクサ。herdr・tmux・hrdxとの違いと導入手順を整理。2026年10月更新。
Corgi は、Claude Code・Codex・Pi・OpenCode といったAIコーディングエージェントを端末のペインで並べて動かし、「どれが作業中で、どれが人間の入力待ちか」を一覧で把握するためのエージェント向けターミナルマルチプレクサである。tmuxのようにデタッチしても処理が止まらず、コマンドラインから各ペインを操作できる。複数のエージェントを同時に走らせる個人開発者・エンジニア向けで、結論としては herdr 系の使い勝手を試したい人にとって有力な新顔だが、公開から日が浅い若いプロジェクトである。
2026年10月下旬に Hacker News の Show HN「Corgi, a helpful {agent, terminal} multiplexer」として公開され、取得時点で137ポイント・46コメントを集めた。作者自身が「herdr に強く影響を受けた」と明言しており、herdr 利用者からの乗り換え検討の声が目立つ。本稿は公式README・公式サイト・HACKING.md・HNスレッドで確認できた情報のみをまとめる(2026年10月時点)。
Corgiとは
Corgi は GitHub の tals/corgi で公開されているオープンソースのターミナルマルチプレクサ兼エージェントマネージャである。READMEの一行説明は「herdr に強く影響を受け、Ghostty を土台にしたマルチプレクサ型のターミナルエージェント管理ツール」。公式サイトは「人間(とエージェント)のためのターミナルマルチプレクサ」と謳っている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| リポジトリ | github.com/tals/corgi |
| 公式サイト | corgi.computer |
| ライセンス | MIT(通知音のみ herdr 由来で Apache 2.0) |
| 実装言語 | TypeScript(Bun で実行)+ネイティブ層は Zig(HACKING.md より) |
| 端末エミュレーション | Ghostty ベース(README の「powered by Ghostty」より) |
| 対応OS | macOS(Apple Silicon)・Linux(amd64)。公式サイトはWSLも記載 |
| 対応エージェント | Claude Code・Codex・Pi・OpenCode |
| 料金 | 公式サイトに記載なし(MITライセンスのOSS) |
| 成熟度 | リリース欄は空。2026年10月時点でスターは約150、コミットは約635(若いプロジェクト) |
なお、第三者の紹介記事には別の言語・ライセンスを書いたものがあるが、本稿ではリポジトリ側の記載(MIT/TypeScript+Zig)を採用している。
何ができるか
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| エージェント状態の可視化 | 作業中・要対応(needs you)・完了・アイドルをマーカーで表示 |
| 常駐とデタッチ | デタッチしてもプロセスは動き続け、corgi を再実行すると再接続できる |
| 統合ランチャー | 新規タブから Claude Code・Codex・Pi・OpenCode の起動や既存セッションの再開ができる |
| F1「キャッチアップ」 | 未読のエージェント活動へジャンプして経緯を確認 |
| 変更差分の一覧 | エージェントが触れたファイルを1つのスクロール画面で確認 |
| worktree対応 | Git worktree と組み合わせた並列作業 |
| 使用量の把握 | top でトークンの消費先、ワークスペースごとのCPU・メモリ・GPU使用量を表示 |
| 端末まわりの利便性 | リンクのクリックコピー、インライン画像、画像ペースト(SSH越しも可。公式サイトによりGhostty Nightlyが必要)、閉じたタブの復元(Ctrl-Shift-T) |
| スクリプト操作 | corgi CLI でタブ・ペインの作成、送信、読み取りが可能。corgi --skill でエージェントに操作方法を教えられる |
エージェントごとに対応する機能には差がある。Claude Code と Codex は Corgi が設定にフックを追加し、Pi は拡張を導入、OpenCode は設定不要とされる。Codex ではフックを初回に /hooks で信頼する手作業が必要である。

インストール・料金
公式のインストールは次のワンライナーである。macOS(Apple Silicon)・Linux(amd64)が対象で、WSLは公式サイト上で対応と記載されている。料金の記載はなく、MITライセンスで公開されている。
curl -fsSL https://corgi.computer/install.sh | bashアンインストールは同じスクリプトに uninstall を渡す。
curl -fsSL https://corgi.computer/install.sh | bash -s uninstallcurl | bash 形式のため、実行前にスクリプトの中身を確認するのが無難である。HNでもこの点は議論になり、作者は「インストーラはサンドボックス化しているが、アプリ本体はサンドボックス外で動く。サプライチェーンのリスクの方が大きい」と述べている。Homebrew は、homebrew-core への登録に必要な実績を満たすまで当面タップ経由とのことである。
使い方(最短手順)
- プロジェクトのディレクトリで corgi を実行し、初回にショートカットのプリセットを選ぶ(既定のプレフィックスは Ctrl+B。プレフィックスに続けて ? でショートカット一覧)
- エージェント一覧の New から Claude Code・Codex・Pi・OpenCode のいずれかを起動する
- エージェントやペインをクリックしてフォーカスする。F1 で未読の活動に飛べる
- Detach で画面を離れても処理は続く。再度 corgi を実行すれば再接続できる
スクリプトから操作する場合の例を示す。IDは corgi list で確認し、実行中のペイン自身を指すときは current が使える。出力は既定でテキストで、--json でJSONになる。
corgi list
corgi tab new --workspace 1 --command 'bun run dev'
corgi pane split current --right --command codex
corgi pane send 3 'run the tests' --enter
corgi pane read 3 --lines 50既存ツールとの違い
| ツール | 位置づけ | 言語・ライセンス | エージェント状態表示 | スクリプト操作 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| Corgi | エージェント向けマルチプレクサ | TypeScript(Bun)+Zig・MIT | あり(作業中/要対応/完了) | corgi CLI・--skill | 公開間もない。Windowsは当面WSL |
| Herdr | Corgi の着想元。エージェント向けマルチプレクサ | Rust・Apache 2.0(公式READMEより) | あり(作業中/待機/アイドル) | CLI・ソケットAPI | 先行して広く使われ、プラグインやSSH接続も備える。Corgi は herdr のワークスペース移行に対応と作者が説明 |
| tmux | 汎用ターミナルマルチプレクサ | C・ISC | なし | tmux コマンド | 枯れていて安定。エージェント状態は自前で補う必要がある |
| hrdx | Go製の軽量マルチプレクサ(Show HN 2026年8月) | Go・MIT | あり(スピナー等) | JSONソケットAPI | 対応は Codex・Claude Code・pi・zot。Windows用インストーラあり |
| Hunk | ターミナルの差分ビューア | マルチプレクサではない | — | — | herdr と併用されることが多い。差分確認用で役割が別 |
| Orca・Mosaic | GUI側の代替(並列エージェント開発環境) | — | あり | — | 端末ではなくGUIで管理したい人向け |
選び分けの目安は次のとおり。すでに herdr に満足していれば乗り換えの必然性は薄く、Corgi は「herdr に近い操作感で、アクティビティのフィード・トークン使用量・画像ペーストなどを足したもの」を試したい人向けである。枯れた安定性を優先するなら tmux、Goの軽量さを好むなら hrdx、差分確認が主目的なら Hunk、ターミナルを離れてGUIで並列管理したいなら Orca や Mosaic が候補になる。
注意点・向いていない用途
- 公開間もないプロジェクトで、GitHubのリリース欄は空である。HNでは「数週間で作られたもの」という点を疑問視する声もあった。業務の中核に据える前に小さく試すのが安全
- 対応OSは macOS(Apple Silicon)と Linux(amd64)。Windowsは現状WSL2経由のみで、ネイティブ対応は将来予定と作者が述べている
- 複数マシンへのネイティブなリモート接続は未対応(計画中)。herdr のSSH運用に慣れた人は不便を感じる可能性がある
- HNでは画面の再描画のちらつき報告、ライトテーマの作り込み不足、大きなTypeScriptファイルの保守性への懸念、プラグイン機構が未成熟という指摘があった
- エージェントごとに使える機能が異なり、Codex はフックの手動信頼が必要。対応は Claude Code・Codex・Pi・OpenCode の4つに限られる
- curl | bash のインストール方式と、アプリ本体がサンドボックス外で動く点には注意が必要(作者自身も供給網リスクに言及)
- 名前の衝突:HNでは同名のYC企業があるとの指摘もあった。検索時は tals/corgi を指定するとよい
関連記事として、着想元の Herdr 徹底解説、併用されることの多い Hunk 徹底解説、GUI側の選択肢である Mosaic と Orca、Corgi が対応する Pi コーディングエージェント も参照されたい。
よくある質問
Corgiとは何ですか?
Claude Code・Codex・Pi・OpenCode などのAIコーディングエージェントをペインで並べて動かし、状態を一覧できるターミナルマルチプレクサ兼エージェントマネージャです。デタッチしてもプロセスが動き続け、CLIからペインを操作できます。
ライセンスと実装言語は何ですか?
リポジトリ上のライセンスはMITです(通知音のみ herdr 由来でApache 2.0)。実装はBunで動くTypeScriptが中心で、ネイティブ層にZigを使っています。第三者記事の記載と異なる場合はリポジトリを優先してください。
WindowsやWSLで使えますか?
公式サイトはmacOS・Linux・WSLを記載しています。READMEが明示する対応は macOS(Apple Silicon)と Linux(amd64)で、作者はHNで、Windowsは当面WSL2のみ、ネイティブ対応は将来予定と述べています。
herdrとの違いは何ですか?
Corgi は herdr に強く影響を受けたと明記しており、操作感は近いです。アクティビティのフィード、F1での未読ジャンプ、トークン使用量の表示、画像ペーストなどを備える一方、herdr の方が先行して広く使われており、リモート接続やプラグインの成熟度では現状 herdr が上と読めます。
tmuxの代わりになりますか?
エージェントを複数動かす用途では、状態表示や統合ランチャーがある分Corgiが便利ですが、tmuxの汎用性・安定性・普及度を置き換えるものではありません。用途に応じて使い分けるのが現実的です。
料金はかかりますか?
公式サイトに料金の記載はなく、MITライセンスのオープンソースとして公開されています。ただし、起動するClaude CodeやCodexなどのエージェント自体の利用料金は別途かかります。
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