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株式会社オブライト
AI2026-08-17約13分で読めます

LTX-2.5 必要スペック早見表

VRAM 16〜80GB・配布ファイル合計約35.9〜71.4GBと量子化別の動作条件【2026年8月オープンウェイト動画生成】

LTX-2.5は22Bのdiffusion transformerとGemma 4エンコーダを組む動画+音声生成モデル。2026年8月11日公開。VRAM目安は16〜80GB、配布ファイル合計は量子化構成で約35.9〜71.4GBまで変動する。ComfyUI等3経路とGPU別の現実解を早見表でまとめた。


LTX-2.5 は、Lightricksからスピンアウトした LTX が2026年8月11日に公開した、オープンウェイトの動画+音声同時生成モデルだ。22Bパラメータのdiffusion transformer(DiT)にカスタムのGemma 4 12Bテキストエンコーダを組み合わせ、text-to-video / image-to-video / video-to-video / text-to-audio / audio-to-video をネイティブ4K HDRで扱える。結論から言うと、必要VRAMは16GB〜80GB、配布ファイルの合計容量は量子化構成によって約35.9GB〜71.4GBまで変わる。コミュニティ報告ベースではRTX 4090(24GB)クラスから動作例があり、公式のVRAM要件表はまだ出ていない。以下、構成別の早見表からトラブルシューティングまでを一気にまとめる。

必要スペック早見表

構成主要ファイル合計ディスク容量目安VRAM目安推奨GPU
NVFP4最小構成distilled-nvfp4 + comfy-int8テキストエンコーダ + VAE + Audio VAE約35.9GB16GB〜(コミュニティ報告)RTX 4080級〜(Blackwell世代で最適化)
INT8+convrot構成distilled-comfy-int8 + comfy-int8テキストエンコーダ + VAE + Audio VAE約38.7GB20〜24GBRTX 4090(24GB)
BF16フル構成dev/distilled-bf16 + Gemma 4 bf16 + VAE一式 + アップスケーラー約71.4GB48〜80GBRTX 6000 Ada / A100 / H100
FP8ダウンキャスト+CPUオフロードBF16重みをFP8キャストしてロード、残りをCPU/RAMに退避構成次第(ディスクはBF16相当)12〜16GB(速度は大幅低下)RTX 4070〜(低VRAM救済策)

数値はいずれも公式の要件表ではなく、Hugging Faceリポジトリの実測ファイルサイズとコミュニティの動作報告を積み上げた目安。実際に動くかどうかはCUDA/PyTorchのバージョンや解像度・フレーム数の設定に大きく左右される。

LTX-2.5とは何か

LTX-2.5は前世代のLTX系モデルから大きく踏み込んだ点が2つある。ひとつは動画と音声を同時に生成できること。text-to-audioやaudio-to-videoといったタスクが同一モデル内で完結し、別モデルで音声を後付けする従来のワークフローを省ける。もうひとつはネイティブ4K HDR出力への対応で、アップスケーラー用の重み(latent_upscale_models)が別配布されている。

バックボーンは22Bパラメータのdiffusion transformer(DiT)。テキストエンコーダには射影層付きのカスタムGemma 4 12Bを採用しており、プロンプト理解の精度を担っている。チェックポイントはdistilled(8ステップ固定スケジュール・CFG=1で高速推論に特化)とdev/full(ファインチューン可能な汎用チェックポイント)の2系統に分かれる。

公式のベンチマークでは、NVIDIA GB200×2構成で画像から10秒・720pのクリップをdistilledで約6.8秒で生成できるとされる。LTXのマネージドAPI経由では同じジョブが1080pで23.7秒。ローカル環境でここまでの速度は出ないが、目安として押さえておきたい。

配布ファイルと容量一覧

ファイル用途容量
ltx-2.5-22b-dev-transformer-bf16.safetensorsメインDiT(dev、BF16)42.02GB
ltx-2.5-22b-distilled-transformer-bf16.safetensorsメインDiT(distilled、BF16)42.02GB
gemma4-12b-with-proj-ltx-2.5-bf16.safetensorsテキストエンコーダ(BF16)26.26GB
ltx-2.5-22b-dev-transformer-comfy-int8-convrot.safetensorsメインDiT(dev、INT8)21.50GB
ltx-2.5-22b-distilled-transformer-comfy-int8-convrot.safetensorsメインDiT(distilled、INT8)21.50GB
ltx-2.5-22b-distilled-transformer-nvfp4.safetensorsメインDiT(distilled、NVFP4)18.72GB
gemma4-12b-with-proj-ltx-2.5-comfy-int8-convrot.safetensorsテキストエンコーダ(INT8)15.37GB
ltx-2.5-22b-distilled-lora-450-bf16.safetensors追加LoRA8.90GB
ltx-2.5-video-vae-bf16.safetensors動画VAE1.47GB
ltx-2.5-video-vae-conv-bf16.safetensors動画VAE(Conv版)1.45GB
ltx-2.5-latent-spatial-upscaler-x2-bf16-1.0.safetensors空間アップスケーラー1.00GB
ltx-2.5-audio-vae-bf16.safetensors音声VAE0.36GB
ltx-2.5-latent-temporal-upscaler-x2-bf16-1.0.safetensors時間軸アップスケーラー0.26GB

全ファイルを丸ごと落とす必要はない。distilledかdev、どちらか片方の量子化バリアントとテキストエンコーダ、VAE一式を選べば十分に動く。

量子化フォーマットの選び方

- BF16: 精度最優先。ファインチューンや高品質な出力検証をするならこれ。ディスク・VRAMともに最も重い
- INT8+convrot(ComfyUI専用): ComfyUIのワークフローに最適化された量子化。BF16比で約半分のサイズに圧縮しつつ品質劣化を抑える設計
- NVFP4(Blackwell・ltx-kernels向け): RTX 50シリーズなどBlackwell世代GPU向け。ディスク・VRAMともに最軽量だが、専用カーネル(ltx-kernels)が前提
- FP8-cast(低VRAM救済策): PyTorch推論時にBF16の重みをFP8へダウンキャストして読み込む方式。CPUオフロードと組み合わせることで16GB未満のVRAMでも動作させる報告がある(速度は大幅に犠牲になる)

ComfyUIで動かす最小構成

LTXはComfyUI向けの公式ワークフローテンプレートをday oneで提供している。最小構成は次の組み合わせになる。

- diffusion_models: ltx-2.5-22b-distilled-transformer-nvfp4.safetensors(18.72GB)
- text_encoders: gemma4-12b-with-proj-ltx-2.5-comfy-int8-convrot.safetensors(15.37GB)
- vae: ltx-2.5-video-vae-bf16.safetensors(1.47GB)
- vae(音声も使う場合): ltx-2.5-audio-vae-bf16.safetensors(0.36GB)
- 合計ディスク容量目安: 約35.9GB

INT8+convrot構成にする場合はdiffusion_modelsをltx-2.5-22b-distilled-transformer-comfy-int8-convrot.safetensors(21.50GB)に差し替え、合計は約38.7GBになる。ComfyUI以外のワークフローについてはローカルLLM推論エンジン比較で他モデルの実行環境比較も参照してほしい。

NVIDIA GPU別の現実解

- 16GB VRAM級(RTX 4060 Ti 16GB等): コミュニティ報告上の最小ライン。NVFP4またはFP8ダウンキャスト+CPUオフロードが前提。生成速度・解像度はかなり制限される
- 24GB VRAM(RTX 4090): INT8+convrot構成が快適に動く目安。720p級の生成であれば安定して回せるという報告が多い
- 32GB VRAM(RTX 5090): NVFP4のネイティブ最適化(ltx-kernels)が効くBlackwell世代。解像度・フレーム数に余裕が出る
- 80GB VRAM級(A100/H100): BF16フル構成+ファインチューンや長尺・高解像度生成に現実的な選択。開発用途向け

distilledとdevの使い分け

distilledチェックポイントは8ステップ固定スケジュール・CFG(Classifier-Free Guidance)=1で動く。通常の拡散モデルが数十ステップ・CFGスケール調整を必要とするのに対し、distilledは推論ステップ自体を蒸留で削減しているため生成が速い。プロダクション用途や大量生成のバッチ処理に向く。

一方dev/fullチェックポイントはファインチューン可能な汎用モデルで、独自データセットでの追加学習やLoRA作成のベースに使う。研究・カスタマイズ用途向けで、distilledよりステップ数もVRAM要求も大きくなる。

生成パラメータの制約

LTX-2.5には出力サイズに関するハード制約がある。フレーム数は num_frames % 8 == 1 を満たす必要があり、有効な値は1, 9, 17…121のように8刻み+1に限られる。幅・高さは32の倍数でなければならない。公式の検証例は544×960・121フレーム・24fpsで、この組み合わせは動作確認済みとされている。

この制約を無視した値を渡すとエラーになるかクロップ・パディングが自動で入り意図しない出力になるため、ワークフローを組む際は最初に確認しておきたい。

Apple Silicon・CPUでの可否

Apple SiliconやCPUのみでの動作について、現時点でLTX-2.5からの公式サポート表明や具体的なベンチマークは確認できていない。22B DiT+12Bテキストエンコーダという規模を考えると、MPSバックエンドでの動作自体は理論上不可能ではないが、実用的な速度が出るかは未検証。Mac環境での利用を検討している場合は、コミュニティのIssueやDiscordでの最新報告を確認することを推奨する。

他のオープンウェイト動画モデルとの比較

項目LTX-2.5MiniMax H3
パラメータ規模22B(DiT)非公開(大規模)
最小構成の目安ディスク容量約35.9GB(NVFP4)約42.5GB(ComfyUI最小構成)
VRAM目安(コミュニティ報告)16GB〜24GB前後〜
ライセンスLTX-2.x Community License(年商1,000万ドル未満は無償商用可)MiniMax H3 Community License Agreement(商用は条件確認が必要)
対応タスク動画+音声同時生成(text/image/video-to-video、text-to-audio、audio-to-video)動画+音声同時生成(最大約15秒・24fps・既定768p、32kHzステレオ音声)

MiniMax H3の詳細な必要スペックはMiniMax H3 必要スペック早見表にまとめている。音声同時生成が必要ならLTX-2.5、動画生成のみに特化した比較検討をするならMiniMax H3という住み分けになりやすい。テキスト生成系のローカル運用を比較したい場合はQwen3.8-27B 必要スペック早見表も参考になる。

ライセンスと商用利用の判断

LTX-2.5はLTX-2.x Community Licenseの下で公開されている。年間売上が1,000万ドル未満の企業・個人であれば、商用利用・本番環境での利用も無償で可能。日本の中小企業の多くはこの売上規模に収まるため、実質的にほぼ無償枠で使えると考えてよい。年間売上が1,000万ドルを超える企業は、別途Commercial Use Agreementの締結が必要になる点は事前に確認しておきたい。

トラブルシューティング

- VRAM不足でOOMになる: まずNVFP4またはINT8+convrot構成に切り替える。それでも足りない場合はFP8ダウンキャスト+CPUオフロードを試す(速度は大きく落ちる)
- CUDA/PyTorchのバージョン不整合でロードに失敗する: 推奨環境はPython >= 3.12、CUDA >= 12.7、PyTorch ~= 2.7。特にNVFP4のltx-kernelsはBlackwell世代GPU+新しめのCUDAが前提のため、古い環境では動かない場合がある
- フレーム数・解像度エラー: num_frames % 8 == 1 と幅・高さが32の倍数になっているか確認する。まずは検証済みの544×960・121フレーム・24fpsで動作確認してからパラメータを調整する
- 生成が極端に遅い: CPUオフロードが有効になっていないか、意図せずBF16フル構成をロードしていないかを確認する

LTX-2.5を動かすのに最低限必要なVRAMはどれくらいですか?

公式の要件表はまだ公開されていません。コミュニティ報告ベースでは最小16GB VRAM(NVFP4構成やFP8ダウンキャスト+CPUオフロードを併用した場合)から動作例があります。快適に使うならRTX 4090クラスの24GB以上が目安です。

RTX 4090(24GB)で動きますか?

INT8+convrot構成であれば動作報告が多く、現実的な選択肢です。合計ディスク容量は約38.7GB、720p級の生成であれば安定して回せるという報告があります。

distilledとdev/fullのどちらをダウンロードすべきですか?

通常の生成用途で速度を重視するならdistilled(8ステップ固定・CFG=1)を選んでください。ファインチューンやLoRA作成のベースにしたい場合はdev/fullが必要です。

ディスク容量はどれくらい確保すればいいですか?

構成によって異なります。NVFP4最小構成で約35.9GB、INT8+convrot構成で約38.7GB、BF16フル構成(アップスケーラー込み)で約71.4GBが目安です。

商用利用は無料でできますか?

LTX-2.x Community Licenseの下、年間売上1,000万ドル未満の企業・個人は商用利用・本番利用も無償です。日本の中小企業の多くはこの条件に収まります。1,000万ドルを超える場合は別途Commercial Use Agreementが必要です。

Apple Silicon(Mac)で動かせますか?

2026年8月時点で公式のApple Siliconサポート表明や具体的なベンチマークは確認できていません。動作させる場合は自己責任での検証が必要で、コミュニティの最新報告を確認することを推奨します。

MiniMax H3とどちらを選ぶべきですか?

動画と音声を同時に生成したい場合はLTX-2.5が適しています。動画生成のみに絞って比較したい場合はMiniMax H3も選択肢になります。詳細は本文中の比較表を参照してください。

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