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株式会社オブライト
AI2026-08-03約10分で読めます

MiniMax H3 必要スペック早見表

VRAM 12〜80GB・配布ファイル合計42.5〜123.6GBと量子化別の動作条件【2026年8月オープンウェイト動画生成】

MiniMax H3は2026年8月3日にオープンウェイトが公開された、動画と音声を同時生成するモデル。ComfyUI推奨の最小構成なら配布ファイル合計は約42.5GB、VRAMはコミュニティ報告で24GB前後(12GBでも動作しうるとの報告あり)が目安。量子化別の必要スペックとGPU選びをまとめた早見表を示す。


MiniMax H3 は、動画と音声を同一パスで同時生成するオープンウェイトモデルで、2026年8月3日にweightsが公開された。結論から言うと、ComfyUI公式が推奨する最小構成(pruned INT8+NVFP4量子化)なら配布ファイル合計は約42.5GBで、VRAMはコミュニティ報告で24GB前後が目安(レイヤーごとのオフロードを使えば12GBでも動作しうるとの報告もある)。一方、bf16フル精度で全パーツを揃えると合計約123.6GBに達し、公式のSGLangサンプルは4GPU構成を前提にしている。以下、量子化パターン別の必要スペックを早見表で整理する。同系統のGLM-5.2の必要スペック早見表DeepSeek V4の必要スペック早見表もあわせて参考にしてほしい。

必要スペック早見表

構成主要ファイル(合計サイズ目安)合計ディスク容量目安VRAM目安(コミュニティ/開発チーム報告)システムRAM目安想定用途
pruned INT8 + NVFP4 AWQ(ComfyUI推奨最小構成)diffusion pruned_int8_convrot 20.97GB + text encoder nvfp4_awq 15.69GB + VAE計5.82GB約42.5GB24GB前後。ComfyUI開発チームは12GBでも動作しうるとしている(大量のシステムRAMと高速ストレージが前提)64GB以上推奨コンシューマGPU1枚での検証・軽量運用
INT8_convrot(非pruned)diffusion int8_convrot 34.04GB + text encoder int8_convrot 27.14GB + VAE計5.82GB約67.0GB48GB級GPU目安64〜128GB品質重視のシングルGPU運用
bf16フル精度diffusion bf16 66.28GB + text encoder bf16 51.51GB + VAE計5.82GB約123.6GB80GB級GPU、または公式SGLang例が示す4GPU構成128GB以上最高品質での検証・研究用途

MiniMax H3 とは

この早見表はあくまで公開されているファイルサイズと、コミュニティ・ComfyUI開発チームの報告を整理したものであり、MiniMax公式が明示した「必要スペック表」ではない点に注意してほしい(詳細は後述)。MiniMax H3は中国のAI企業MiniMaxが2026年7月31日に発表し、8月3日にweightsを公開した動画・音声同時生成モデル。Hugging Faceでは MiniMaxAI/MiniMax-H3、ComfyUI向け公式配布は Comfy-Org/MiniMax-H3 として公開されている。アーキテクチャは33.1Bパラメータのdense single-stream omniトランスフォーマー(うち13BがAdaLN分岐)で、テキストエンコーダにはQwen3-VL-32Bを採用している。

公開されたのはH3-Baseの2チェックポイント、テキスト・先頭末尾フレーム指定から生成するFL2VAと、画像・動画・音声を参照入力にできるRef2VAのみ。前処理を担うH3-Context-IRと2Kアップスケール用のH3-Regenerate-2Kはホスト型APIのみでの提供にとどまり、weightsは非公開となっている。出力は最大約15秒・24fps・既定768p(2K化はRegenerate-2K経由)、32kHzステレオ音声を同一パスで同時生成し、対応言語は日本語を含む11言語(ar/zh/en/fr/de/it/ja/ko/pt/ru/es)、アスペクト比は21:9/16:9/4:3/1:1/3:4/9:16に対応する。推論フレームワークはDiffusers・SGLang・vLLM・ComfyUIが挙げられている。

配布ファイルと容量一覧

以下はHugging Face Comfy-Org/MiniMax-H3 のAPIで確認できる実測ファイルサイズ。FL2VAとRef2VAはdiffusion部分のサイズが同一で、量子化バリエーションごとにファイルが分かれている。

コンポーネントフォーマットサイズ
diffusion(FL2VA)bf1666.28GB
diffusion(FL2VA)int8_convrot34.04GB
diffusion(FL2VA)pruned_int8_convrot20.97GB
diffusion(Ref2VA)bf1666.28GB
diffusion(Ref2VA)int8_convrot34.04GB
diffusion(Ref2VA)pruned_int8_convrot20.97GB
text encoder(Qwen3-VL-32B)bf1651.51GB
text encoder(Qwen3-VL-32B)int8_convrot27.14GB
text encoder(Qwen3-VL-32B)nvfp4_awq15.69GB
video VAEfp165.21GB
audio VAEfp320.61GB

量子化フォーマットの選び方

pruned INT8はAdaLNのカーブテーブルを事前計算することで、通常のINT8_convrotよりも約40%小さくなっている点が特徴。ディスク容量を抑えたい場合はまずpruned版を検討するとよい。weightsが自前運用できるオープンウェイトモデルという意味では、Kimi K3のweights公開・自前運用記事で扱った選定基準も参考になる。

- bf16: 精度最優先。フルサイズのため合計約123.6GBのディスクと80GB級GPU(またはマルチGPU)が必要になる目安。品質検証・研究向け。
- int8_convrot(非pruned): 品質と容量のバランス型。合計約67GBで、48GB級GPU1枚での運用を想定しやすい。
- pruned_int8_convrot: AdaLNカーブテーブルの事前計算により約40%小型化。ComfyUI公式ワークフローが標準採用しており、合計ディスクは最小構成で約42.5GB。
- nvfp4_awq(テキストエンコーダのみ): Qwen3-VL-32Bをさらに軽量化したフォーマットで15.69GB。diffusion側をpruned INT8にした最小構成と組み合わせるのが公式ワークフローの標準。

ComfyUI で動かす最小構成

ComfyUI公式ワークフロー(T2V/I2VもR2Vも共通)が推奨するファイル構成は次の4つ。minimax_h3_{fl2va|ref2va}_pruned_int8_convrot.safetensorsqwen3vl_32b_minimax_h3_nvfp4_awq.safetensorsminimax_h3_video_vae_fp16.safetensorsminimax_h3_audio_vae_fp32.safetensors。合計ディスク容量は20.97GB+15.69GB+5.21GB+0.61GBで約42.5GBとなる。FL2VAとRef2VAを両方使いたい場合はdiffusionファイルがそれぞれ約21GB追加される点に注意したい。

NVIDIA GPU別の現実解

MiniMax公式からは「◯GB VRAMで動作」といった明示的な要件表は出ていない。以下はコミュニティの検証報告やComfyUI開発チームのコメントを整理した目安であり、公式スペックではない前提で参考にしてほしい。

- 24GB級(RTX 4090など): pruned INT8+NVFP4構成+レイヤーごとのオフロードを組み合わせれば動作するとの報告がある現実的なライン。
- 12GB級: ComfyUI開発チームは、大量のシステムRAMと高速ストレージを前提に12GBでも動作しうるとコメントしている。ただし生成速度や安定性は保証されていない。
- 48GB級(RTX 6000 Adaなど): int8_convrot(非pruned)を含む構成なら、オフロードの負荷を抑えて動かせる目安。
- 80GB級/マルチGPU(H100など): bf16フル精度を扱う場合の目安。公式SGLang推論例は4GPU構成を提示している。

Apple Silicon での可否

Apple Siliconでの動作について、現時点でMiniMax H3固有の公式・コミュニティ検証情報はほとんど見当たらない。統合メモリアーキテクチャ上、理論的には大容量メモリを積んだMac(例えば128GB以上のMac Studio等)であればbf16以下の量子化バリエーションをメモリに載せること自体は可能とも考えられるが、ComfyUIのMPSバックエンドでの実際の動作確認・速度に関する情報は乏しい。動作を前提にした導入判断は避け、まずは検証事例の登場を待つのが無難だろう。

ライセンスと商用利用の判断

MiniMax H3は「MiniMax H3 Community License Agreement」のもとで公開されている。非商用利用は自由に行える。商用利用については、直近12ヶ月の年商が2,000万米ドル未満の組織であれば、帰属表示(attribution)を行うことを条件に利用が認められる。年商がこの基準を超える企業は、別途MiniMaxとのライセンス契約が必要になる可能性があるため、導入前にライセンス文書の該当条項を確認しておきたい。

できること・できないこと

- できる: 最大約15秒・24fps・既定768pの動画生成、32kHzステレオ音声の同時生成、テキスト/先頭末尾フレーム指定(FL2VA)や画像・動画・音声参照(Ref2VA)からの生成、11言語対応、21:9〜9:16の複数アスペクト比。
- できない(公開weightsの範囲では): 2Kアップスケール(H3-Regenerate-2Kは非公開でホスト型APIのみ)、前処理段階のH3-Context-IRを用いた高度な入力整形(同じく非公開)。これらはMiniMaxのホスト型サービスを利用する必要がある。

トラブルシューティング

- VRAM不足でロードに失敗する: まずpruned_int8_convrot+nvfp4_awqの最小構成に切り替え、それでも不足する場合はレイヤーごとのオフロード設定を有効にする。
- オフロード後も動作が不安定: システムRAMとストレージ速度がボトルネックになっている可能性がある。ComfyUI開発チームの想定では12GB VRAM運用は大量のシステムRAMと高速ストレージが前提になっている。
- 生成が遅い・メモリが厳しい: 解像度(768pより下げる)や生成秒数を短くする、テキストエンコーダをnvfp4_awqなどより軽い量子化に切り替える、といった調整を試す。
- FL2VAとRef2VAを両方使うとディスクが逼迫する: diffusionファイルはそれぞれ約21GB(pruned INT8時)必要になるため、用途を絞って片方のみ導入するのも選択肢。

よくある質問

MiniMax H3の必要VRAMは公式に発表されていますか?

いいえ。2026年8月3日のweights公開時点で、MiniMax公式による明示的なVRAM要件表は示されていません。本記事のVRAM目安は配布ファイルの実測サイズと、コミュニティやComfyUI開発チームの報告を整理したものです。

MiniMax H3をComfyUIで動かす最小のファイル構成は何ですか?

公式ワークフローが推奨するのはdiffusion(pruned_int8_convrot、約20.97GB)、テキストエンコーダ(Qwen3-VL-32Bのnvfp4_awq、約15.69GB)、video VAE(fp16、5.21GB)、audio VAE(fp32、0.61GB)の4ファイルで、合計約42.5GBです。

MiniMax H3は商用利用できますか?

MiniMax H3 Community License Agreementのもと、非商用利用は自由です。商用利用は年商2,000万米ドル未満の組織であれば帰属表示を条件に可能ですが、それを超える場合は別途ライセンス契約の確認が必要になる可能性があります。

MiniMax H3は2Kの動画を生成できますか?

公開されているweights単体では既定768p出力までで、2Kアップスケールを担うH3-Regenerate-2KはMiniMaxのホスト型APIのみで提供されており、weightsは非公開です。

12GBのVRAMでも本当に動きますか?

ComfyUI開発チームは、大量のシステムRAMと高速ストレージを前提とすれば12GB VRAMでも動作しうるとコメントしています。ただし公式の保証や具体的な生成速度は示されておらず、あくまで報告レベルの情報です。

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