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株式会社オブライト
Business DX2026-08-20約6分で読めます

オフィス移転・増床のネットワーク・Wi-Fi構築費用の相場

オフィス移転や増床時のネットワーク・Wi-Fi構築費用は、10人規模で30万〜60万円、30人規模で80万〜150万円が目安です。費用の内訳早見表、家庭用ルーターで済ませた場合のリスク、有線とWi-Fiの設計判断、見積書のチェックポイントまで、非IT担当者の方にも分かりやすく丁寧にまとめて詳しく解説します。


オフィスを移転・増床するとき、ネットワークとWi-Fiの構築費用は10人規模で30万〜60万円、30人規模で80万〜150万円が目安です。回線工事やアクセスポイント(AP、Wi-Fi電波を飛ばす機器)の台数、配線工事の有無で大きく変わります。本記事では内訳の考え方から、見積書で確認すべきポイントまで整理します。

ネットワーク構築費用の内訳早見表

まず費用がどこにかかるのかを把握しましょう。項目ごとの目安は以下の通りです(あくまで一般的なレンジで、建物の状況により変動します)。

項目費用目安備考
インターネット回線工事・開通3万〜10万円光回線の新規引き込み。既存配管があれば安くなる
ルーター・ファイアウォール5万〜30万円事業用グレードの機器代
無線LANアクセスポイント(AP)1台3万〜8万円PoE対応・法人向けを推奨。台数は面積で決まる
スイッチングハブ(PoE対応)3万〜15万円AP・複合機・防犯カメラへの給電も兼ねる
LAN配線工事1ポート5千〜1.5万円天井裏配線や壁内配線は割高になる
設定・設計費10万〜40万円ネットワーク分離、VPN設定などの技術費用
月額保守・監視2万〜8万円/月障害対応・機器の遠隔監視

規模別の総額目安

実際にかかる総額は人数・拠点数によって大きく変わります。あくまで目安として、ざっくりした感覚をつかんでください。

- 10人規模のオフィス: 30万〜60万円(AP2〜3台、シンプルな有線構成)
- 30人規模のオフィス: 80万〜150万円(AP4〜8台、ネットワーク分離・VPN込み)
- 50人規模のオフィス: 150万〜300万円(AP8〜15台、サーバールーム相当の設備を含む)
- 複数拠点(本社+支店など): 拠点間VPNや統合監視の費用が加わり、1拠点あたり+20万〜50万円

初期費用の考え方は中小企業のネットワーク構築ガイドでも詳しく解説しています。予算の立て方全般についてはIT予算の立て方も参考になります。

家庭用ルーターで済ませたときに起きること

「とりあえず家電量販店のWi-Fiルーターで十分では」と考える経営者も少なくありません。しかし事業用途では以下のような問題が起きやすくなります。

- 同時接続台数の上限が低く、人数が増えると通信が不安定になる
- 電波が届く範囲が狭く、オフィスの奥や会議室で圏外になる
- ファームウェア(機器の基本ソフト)の更新が止まりやすく、脆弱性が放置される
- 障害時の問い合わせ先がなく、原因調査に時間がかかる
- ゲストWi-Fiや来客用の分離ができず、社内データに接触するリスクがある

こうした問題を避けるための基本設計はオフィスWi-Fi環境の最適化でも紹介しています。

有線とWi-Fiの設計判断

「全部Wi-Fiにすれば工事費が浮く」と思われがちですが、実際は有線とWi-Fiを適材適所で組み合わせるのが基本です。

- AP(アクセスポイント)の台数: 目安は1台あたり半径10〜15m、同時接続20〜30台程度。会議室や個室が多いオフィスは台数が増えやすい
- PoE(Power over Ethernet): LANケーブル1本でAPに給電できる仕組み。電源工事が不要になり天井設置がしやすくなる
- 固定機器は有線を優先: 複合機・防犯カメラ・会議室のディスプレイなど動かない機器は有線にすると通信が安定し、Wi-Fiの負荷も減る
- 配線工事のタイミング: 内装工事の壁・天井を閉じる前にLANケーブルを通しておくと、あとから壁を這わせるより大幅に安く済む

セキュリティとネットワーク分離

オフィスのネットワークは「1本の回線に全部つなぐ」のではなく、用途ごとに分離するのが現在の標準的な考え方です。

- 社内ネットワーク: 業務用PC・サーバーなど、社外に出したくないデータを扱う機器
- ゲストネットワーク: 来客・取引先が使うWi-Fi。社内ネットワークとは完全に分離する
- IoT/複合機ネットワーク: 防犯カメラ・複合機・スマート家電など、更新が後回しになりがちな機器を隔離する
- VPN(仮想専用線): 外出先・自宅から社内システムに安全にアクセスするための暗号化通信

この分離をしておかないと、1台の防犯カメラが乗っ取られただけで社内の重要データにまで侵入されるリスクがあります。設計費用が多少上がっても、初期段階で分離しておく方が結果的に安上がりです。

月額の保守・回線コスト

初期構築費とは別に、毎月のランニングコストも見込んでおく必要があります。

項目月額目安内容
インターネット回線利用料5千〜3万円帯域・冗長化構成により変動
ネットワーク保守・監視2万〜8万円障害対応、ファームウェア更新、ログ監視
クラウドバックアップ等(任意)1万〜5万円設定情報や監視データの保全

移転・入居時のスケジュールと発注の進め方

ネットワーク工事は内装工事と密接に関わるため、発注のタイミングを誤ると二度手間になりがちです。

オフィス移転時のネットワーク工事を入居日基準で並べたタイムライン。壁を閉じる前のLAN配線・AP設置場所の確定が動かせない期限。

- 入居4〜8週間前: 回線事業者に開通申し込み(新築ビルは開通まで時間がかかることがある)
- 内装工事の壁・天井を閉じる前: LAN配線・AP設置場所を決めて配線工事を実施
- 什器搬入と同時期: ルーター・スイッチ・APの設置と設定
- 入居直前: 通信テスト、社内ネットワークとゲストネットワークの分離確認
- 入居後: 保守契約の開始、緊急連絡先の共有

見積書のチェックポイント

複数社から見積もりを取る際は、単純な総額比較ではなく、以下の項目が含まれているかを確認しましょう。

- 機器代・工事費・設定費が項目ごとに分かれているか(一式表記だけの見積もりは要注意)
- APの設置台数と設置場所の根拠が示されているか
- ネットワーク分離(社内・ゲスト・IoT)が設計に含まれているか
- 保守契約の対応時間・障害時の駆けつけ有無・SLA(サービス品質保証)の内容
- 増床・増員時の拡張費用の目安が事前に示されているか
- 使用する機器のメーカー・型番が明記されているか(後日の追加購入で困らないため)

Wi-Fiだけ整備すれば有線LANは不要ですか?

複合機や防犯カメラ、会議室のディスプレイなど動かない機器は有線にした方が通信が安定し、Wi-Fi側の負荷も下がります。全てを無線化するとかえって不安定になりやすいため、固定機器は有線を優先するのが基本です。

賃貸オフィスでも配線工事はできますか?

多くの場合可能ですが、退去時の原状回復条件を事前にビルオーナーや管理会社に確認する必要があります。天井裏配線など建物に手を加える工事は、契約内容によって制限されることがあります。

見積もりが安すぎる業者は避けた方がいいですか?

極端に安い見積もりは、ネットワーク分離や保守対応が含まれていない、機器のグレードが業務用でない、といったケースがあります。総額だけでなく内訳と保証内容を必ず確認してください。

すでにあるオフィスのネットワークを見直すべきタイミングはいつですか?

人数が増えて通信が遅くなった、家庭用ルーターのままである、ゲストWi-Fiと社内ネットワークが分離されていない、といった状態であれば見直しの検討時期です。

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