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LongCat-2.5 とは — Meituan 1.6T MoE の API・料金・使い方【2026年版】

LongCat-2.5はMeituanが2026年11月に公開した総1.6T・活性約48BのMoEで、画像も扱うネイティブマルチモーダル。重みは未公開でAPIのみ。OpenAI・Anthropic互換の接続方法、Claude Codeの設定例、報じられた割引料金、LongCat-2.0との違い、注意点をまとめた。


LongCat-2.5 とは

LongCat-2.5は、中国の Meituan(美団)が2026年11月に公開した、総パラメータ約1.6T・1トークンあたりの活性パラメータ約48BのMoE(Mixture-of-Experts)型モデルである。 テキストと画像を同じトークン形式で扱うネイティブマルチモーダルで、コーディングエージェントや長時間の自律タスクを主な用途とする。現時点ではチャットサービスとAPIのみの提供で、重みは未公開(GitHubとHugging Faceでの公開は予告されているが、日程もライセンスも公式には未発表)である。つまり、LongCat-2.0のようにローカルへダウンロードして動かすことはまだできない。

一方で、APIはOpenAI互換とAnthropic互換の両方のエンドポイントを備え、公式ドキュメントにClaude Code・Codex・OpenCodeなどの接続ガイドが並ぶ。この記事では、公式ドキュメントと報道で確認できた範囲に絞って、できること、料金、接続方法、ローカル実行の可否、注意点を整理する。

基本スペック早見表

項目内容
提供元Meituan(LongCat チーム)
公開日2026年11月2日(公式Change Logの日付。11月1日に発表とする報道もある)
総パラメータ約1.6T(MoE)
活性パラメータ約48B / トークン
コンテキスト長1Mトークン
最大出力公式Quick Startでは256Kトークン、他の公式ページでは128Kとする記載もあり(後述)
入力テキスト・画像(ネイティブマルチモーダル)
提供形態公式チャット、API(OpenAI互換・Anthropic互換)
重み未公開(公開予定のみ)

公開日については資料によって11月1日〜3日とばらつきがある。公式Change Logのエントリは2026-11-02付けで、同社の説明でも11月1日に発表、11月2日にAPIプラットフォームで利用可能になったという流れが示されている。9月25日にはプレビュー版(LongCat-2.5-Preview)が先行して公開されていた。

LongCat-2.0との違い

LongCat-2.0は2026年6月30日に発表、7月に重みがMITライセンスでHugging Faceに公開されたテキスト中心のモデルで、総パラメータ1.6T・活性約48Bという規模はLongCat-2.5も同じである。2.5で変わったのは、主に次の3点である。

- ネイティブマルチモーダル化: 画像を別のビジョンエンコーダではなく、テキストと同じトークン形式で扱う設計とされる。画面のスクリーンショットやUIデザイン、図を読んでコードに落とす「ビジュアルコーディング」を前面に出している
- 長時間エージェント向けの強化: 大規模なコードベースの理解や、プロジェクト全体の構築を、複数ステップの推論とツール呼び出しで進める用途を想定している。実際のエージェントの失敗事例を再現可能な訓練タスクに変換して強化学習に使った、と報じられている
- 既存のエージェントハーネスとの互換性: Claude Code、Codex、Hermesなどの環境から使えることを公式Change Logで明記している

ベンチマークの伸びも大きい。後述するように、公式ページに掲載されたとされる数値では、Terminal Bench v2.1がLongCat-2.0の70.8から88.4へ、BrowseCompが79.9から91.9へ上がっている。ただし、いずれもMeituanの自己報告値である。

何ができるか

- コーディングエージェント: 複数ファイルにまたがる修正、テスト実行、デバッグの反復など、ターミナル操作を含む長い作業を自律的に進める
- ビジュアルコーディング: 画像やスクリーンショットを入力に、Web画面の実装やデザインの再現を行う。Vision2Webなどのベンチマークで評価されている
- 創作・3Dタスク: 公式の説明では、クリエイティブデザインや3Dコード生成(3DCodeBench)も用途に挙がる
- ツール利用・ブラウジング: BrowseCompやMCP Atlasのような、検索とツール呼び出しを重ねる評価でも高い数値を公表している

出力はテキストのみで、画像生成や音声出力の機能は公式の説明には見当たらない。動画入力については資料によって記載が分かれ、公式に明確な記載を確認できなかったため、ここでは「テキストと画像」と整理する。

提供形態:APIとチャットのみ、重みは未公開

LongCat-2.5は、公式チャットサービスとAPIプラットフォーム(longcat.chat)から利用できる。Hugging FaceのMeituan公式組織ページ(meituan-longcat)を確認した時点では、掲載されているのはLongCat-2.0とそのFP8・INT8版などで、LongCat-2.5は見当たらなかった。報道では、GitHubとHugging Faceでの公開を計画しているものの日程は示されておらず、重みが含まれるかどうかも確定していないとされている。

- 重みの公開: 予告のみで、日程は公式には未発表
- ライセンス: LongCat-2.5については未発表。LongCat-2.0のMITライセンスが引き継がれると決まったわけではない
- 商用利用の条件: API経由の利用はLongCat APIの利用規約に従う。規約の細部は利用前に公式ドキュメントで確認したい

API の使い方

公式ドキュメント(Quick Start)によると、エンドポイントは次の2系統で、モデル名はどちらも LongCat-2.5 である。

形式ベースURL主なパス
OpenAI互換https://api.longcat.chat/openai/v1/chat/completions
Anthropic互換https://api.longcat.chat/anthropic/v1/messages

ドキュメントのメニューには、Chat Completions、Responses API、Anthropic Messagesのほか、画像を扱うVisual Understanding、モデル一覧の取得APIがある。APIキーは作成時に一度しか表示されないため、控えを安全に保管する必要がある。OpenAI互換の最小例は次のとおりである(環境変数 LONGCAT_API_KEY にキーを入れておく)。

curl https://api.longcat.chat/openai/v1/chat/completions \
  -H "Authorization: Bearer $LONGCAT_API_KEY" \
  -H "Content-Type: application/json" \
  -d '{
    "model": "LongCat-2.5",
    "messages": [{"role": "user", "content": "Hello"}]
  }'

サンプリングについては、報道で確認できた範囲では、temperatureは思考(thinking)有効時に1.0、無効時に0.7で固定され、他の値は上書きされるとされる。レート制限を超えるとHTTP 429(rate_limit_exceeded、retry_after つき)が返り、公式ドキュメントは指数バックオフによる再試行を推奨している。

Claude Code・Codex・OpenCode から使う

公式ドキュメントの「Tools」セクションには、Claude Code、Codex、OpenCodeに加え、CatPaw、Cline、Kilo Code、Cherry Studio、Chatbox、CodeBuddy、OpenClaw、Hermes Agent、CC Switch、WorkBuddy、DeepSeek Harnessといった接続ガイドが用意されている。Anthropic互換エンドポイントがあるため、Claude Codeは環境変数でベースURLとモデル名を差し替えるだけで接続できる。設定例を次に示す(~/.claude/settings.json)。

{
  "env": {
    "ANTHROPIC_BASE_URL": "https://api.longcat.chat/anthropic",
    "ANTHROPIC_AUTH_TOKEN": "<LONGCAT_API_KEY>",
    "ANTHROPIC_MODEL": "LongCat-2.5",
    "ANTHROPIC_DEFAULT_OPUS_MODEL": "LongCat-2.5",
    "ANTHROPIC_DEFAULT_SONNET_MODEL": "LongCat-2.5",
    "ANTHROPIC_DEFAULT_HAIKU_MODEL": "LongCat-2.5",
    "CLAUDE_CODE_MAX_OUTPUT_TOKENS": "131072",
    "CLAUDE_CODE_MAX_CONTEXT_TOKENS": "1000000"
  }
}

この設定は、LongCatのClaude Codeガイドを紹介した開発者向け記事の内容を基にした例であり、環境変数名や推奨値は変わることがある。実際の設定前に公式ガイドを確認してほしい。特に注意したいのがコンテキスト長で、Claude Codeは未知のモデルIDを200Kトークンとみなして自動圧縮する。LongCat-2.5の1Mトークンを使い切るには CLAUDE_CODE_MAX_CONTEXT_TOKENS の指定が必要になる、と上記記事は指摘している。

CodexやOpenCodeの場合は、OpenAI互換エンドポイント(https://api.longcat.chat/openai)をカスタムプロバイダーとして登録する形になる。具体的な設定ファイルの書式はツール側のバージョンで変わるため、公式Toolsページの手順に従うのが確実である。

API 料金

ここで注意が必要なのは、公式ドキュメントのQuick Startには料金の数値が載っておらず、「Pricing: LongCat-2.5」という別ページへのリンクがあるだけだった点である。今回、その価格ページ本体は取得できなかった。そのため、以下は複数の第三者の報道・解説が一致して伝える数値で、公式の価格表で再確認していないことを前提に読んでほしい。また、一部の報道は「ローンチ時点で価格は未発表」としており、情報は割れている。

項目報じられている料金(100万トークンあたり)
入力(キャッシュなし)$0.30
入力(キャッシュヒット)$0.006(資料によっては $0.01 とする記載もある)
出力$1.20

これらは「期間限定の割引価格で、変更されうる」と説明されている。LongCat-2.0の現行料金(入力$0.75・出力$2.95)がローンチ時は入力$0.30・出力$1.20だった経緯があり、2.5も同様に通常価格へ移行する可能性は十分ある。LongCat-2.0の料金とVRAMを整理した記事も合わせて見ると、価格の推移が分かる。ここでは「割引中の水準は報じられているが、確定した通常価格は公式に確認が必要」と整理しておく。

ローカルで動かせるか

現時点では動かせない。重みが公開されていないためである。 LongCat-2.5をローカルで動かす手段はなく、利用はAPIまたは公式チャットに限られる。重みが公開されたあとも、1.6TのMoEは総パラメータ分のメモリが必要になる点は変わらないと考えられる。同じ1.6T・活性約48B規模のLongCat-2.0では、INT4量子化でも約970GB級のメモリが必要とされており、個人PCでは現実的ではない。詳しくはLongCat-2.0の必要スペックとVRAMをまとめた記事を参照してほしい。

なお、LongCat-2.0の重みはMITライセンスでHugging Faceに公開済みで、FP8・INT8版も用意されている。ローカルで試したい場合は、いまのところLongCat-2.0が現実的な選択肢になる。LongCat-2.5の重みが公開された時点で、あらためて必要スペックを整理する予定である。

他モデルとの比較

以下はいずれもMeituan公表値(自己報告)で、第三者による再現・検証は行われていない。数値の取得元は、公式ページを引用している解説サイトで、一次の公式ブログ本文は今回直接確認できなかった。参考値として読んでほしい。

ベンチマークLongCat-2.0LongCat-2.5
Terminal Bench v2.170.888.4
BrowseComp79.991.9
HLE(ツールあり)公式値を確認できず63.1
MCP Atlas公式値を確認できず83.1
DeepSWE v1.1公式値を確認できず64.6
Vision2Web公式値を確認できず78.6

他社モデルとの位置づけについては、Meituan自身が「主要ベンチマークの一部でClaude Opus 4.8とClaude Opus 5の間に位置し、一部ではOpus 5を上回る」と説明していると報じられている。一方、公式ページ側は競合に対して「拮抗するが突出はしない」「リポジトリ規模の難しいベンチマークではClaude Opus 5が先行する」とも述べているとされる。比較対象の選び方や評価条件は発表者側が決めるため、自社の用途で試して判断するのが基本である。

観点LongCat-2.5見方
価格割引中で入力$0.30・出力$1.20と報じられる大手クローズドモデルよりかなり安い水準だが、通常価格は要確認
コンテキスト1M長大なコードベースの読み込みに向く
重み未公開ローカル・自社運用は不可。データの扱いはAPI規約次第
ツール対応Claude Code・Codex・OpenCodeなど既存のエージェント環境に差し替えやすい

使う前の注意点

- データの所在: APIはMeituan(中国企業)の基盤で動く。社内コードや個人情報、機密資料を送る前に、利用規約・データ取り扱い・保存期間を確認し、社内の情報管理方針と照らす必要がある
- 価格は変動しうる: 割引価格と報じられており、通常価格への移行や改定がありうる。予算を組む場合は公式の価格ページを基準にする
- 最大出力の記載ゆれ: 公式ドキュメント内でも128Kと256Kの記載が混在している。長い出力が必要な処理では実際の上限をテストして確認する
- Claude Codeのコンテキスト設定: 1Mトークンを活かすには追加の環境変数が必要で、設定しないと200Kで自動圧縮される可能性がある
- ベンチマークは自己報告: 公式値は条件が公開されていても、第三者の再現はまだ少ない。業務での実力は自分のタスクで検証したい
- 規制・輸出管理の動き: 中国政府が10月16日に公表した輸出関連のカタログ案(11月15日までパブリックコメント募集中)の対象かどうかは、Meituanから説明がない。将来的な提供条件の変更がありうる

出典

- LongCat API Platform Change Log: https://longcat.chat/platform/docs/change-log
- LongCat API Quick Start: https://longcat.chat/platform/docs/
- Hugging Face meituan-longcat: https://huggingface.co/meituan-longcat
- LongCat-2.5 モデルページ(longcatai.org): https://www.longcatai.org/models/longcat-2-5
- DEV Community, Meituan's LongCat-2.5 Drops Into Claude Code: https://dev.to/gabrielanhaia/meituans-longcat-25-drops-into-claude-code-at-030120-its-setup-caps-you-at-200k-4pd0
- Inside AI, Meituan launches LongCat-2.5: https://insideai.news/news/agentic-ai/meituan-longcat-2-5/14286/
- APIYI, LongCat 2.5 Guide: https://help.apiyi.com/en/longcat-2-5-native-multimodal-agent-model-guide-en.html
- LLM Stats, LongCat-2.5: https://llm-stats.com/models/longcat-2.5
- Technology.org, Meituan Releases LongCat-2.5: https://www.technology.org/2026/11/04/meituan-longcat-2-5-multimodal-ai-agent-model-chinese-chips/

よくある質問

LongCat-2.5は無料で使えますか?

公式の無料枠の有無は今回確認できていません。APIは従量課金で、割引中の価格として入力$0.30・出力$1.20(100万トークンあたり)と報じられています。公式チャットの利用条件とあわせて、最新の案内を公式ドキュメントで確認してください。

LongCat-2.5の重みはダウンロードできますか?

現時点ではできません。GitHubとHugging Faceでの公開が予告されているだけで、日程もライセンスも公式には未発表です。LongCat-2.0の重みはMITライセンスで公開済みですが、2.5が同じ条件になるとは限りません。

Claude Codeで使えますか?

使えます。Anthropic互換エンドポイント(https://api.longcat.chat/anthropic)があり、公式ドキュメントにClaude Code用の接続ガイドがあります。ベースURL、APIキー、モデル名 LongCat-2.5 を環境変数で指定します。1Mトークンを使うには CLAUDE_CODE_MAX_CONTEXT_TOKENS の指定も必要になる場合があります。

LongCat-2.0との一番の違いは何ですか?

ネイティブマルチモーダル化です。規模(総1.6T・活性約48B)は同じですが、2.5は画像をテキストと同じトークン形式で扱い、ビジュアルコーディングや長時間エージェント用途を強化しています。Meituan公表値では、Terminal Bench v2.1が70.8から88.4へ上がっています。

ベンチマークの数値は信用できますか?

掲載した数値はMeituanによる自己報告で、第三者の再現はまだ限られています。比較対象や条件は発表者が選ぶため、自分の業務に近いタスクで小さく試してから採用を判断するのが安全です。

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