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株式会社オブライト
AI2026-07-26約16分で読めます

Claude Opus 5 徹底解説 — 価格 $5/$25・1M・xhigh【2026年7月】

Anthropic が2026年7月24日に Claude Opus 5 を公開価格は $5 / $25 per M tokens で Opus 4.8 から据え置きのまま、Frontier-Bench v0.1 は 18.7% → 44.4%(xhigh)OSWorld 2.0 は 55.7% → 70.57%ARC-AGI-3 は 1.52% → 30.16% と伸びました。1M コンテキスト(default = maximum)/出力上限 128K(Batches API で 300K)、プロンプトキャッシュ最小は 512 トークンに引き下げ。新しい努力レベル xhigh(high の上・max の下)は30分以上走る長時間エージェント向けで、Frontier-Bench では max(43.3%)を上回ります。破壊的変更として xhigh / max では thinking を無効化できず(400 エラー)、Opus 4.8 は legacy 化・Opus 4.1 は2026年8月5日廃止。SWE-bench Verified 96.0%、ただし SWE-bench Pro は 79.2% で Fable 5(80.0%)にわずかに届かず、Opus 5 が置き換えるのは Fable 5 ではなく Opus 4.8 です。


TL;DR — Claude Opus 5 を一言で

Anthropic が2026年7月24日に Claude Opus 5 を公開 しました(公式リリース / VentureBeat / MarkTechPost)。Anthropic の位置づけは 「Claude Fable 5 のフロンティア知能に半額で迫る、思慮深く先を読むモデル」

要点は4つ:

1. 価格据え置きで大幅な性能向上$5 / $25 per M tokens(input / output)は Opus 4.8 と同額のまま。Frontier-Bench v0.1 は Opus 4.8 の 18.7% → 43.3%(max effort)/ 44.4%(xhigh) で2倍以上
2. 1M コンテキスト+128K 出力(Batch API で 300K) — 1M が default かつ maximum。プロンプトキャッシュの最小サイズも 1,024 → 512 トークンに引き下げ
3. 新しい努力レベル xhigh の追加 — high の上、上限なしの max の下。30分以上走る長時間エージェント/コーディングが主用途
4. 破壊的変更ありxhigh / maxthinking: {"type":"disabled"} を指定すると 400 エラー。Opus 4.8 は legacy 化、Opus 4.1 は2026年8月5日に廃止

本コラムは Claude Sonnet 5Claude Opus 4.7GPT-5.6 / Grok 4.5 の API 料金比較 の続報として、公開初日の一次情報をもとに整理したものです。

リリース概要

項目内容
公開日2026年7月24日
モデル文字列claude-opus-5
開発元Anthropic
コンテキストウィンドウ1M トークン(default = maximum)
出力上限128K トークン(Messages API 同期)/ 300K トークン(Batches API・beta ヘッダー)
価格$5 / 1M input・$25 / 1M output(Opus 4.8 据え置き)
Fast mode約2.5倍速・基本価格の2倍($10 / $50)
Thinkingデフォルト有効(adaptive effort control)
努力レベルlow / medium / high / xhigh / max
プロンプトキャッシュ最小512 トークン(従来 1,024)
提供チャネルClaude API・Amazon Bedrock・Google Cloud・Microsoft Foundry・claude.ai・Claude Code
プランClaude Max のデフォルト、Claude Pro での最上位選択肢

ベンチマーク — 伸びたのは「エージェント」領域

Anthropic の公表値では、SWE-bench のような従来型コーディング指標よりも、コンピュータ操作・自動化・抽象推論での伸びが際立ちます。

ベンチマークOpus 5Opus 4.8参考(Fable 5 等)
OSWorld 2.0(computer use)70.57%55.7%Fable 5 を約1/3のコストで上回ると主張
Zapier AutomationBench26.0%17.0%Fable 5: 17.4%
ARC-AGI-3(high effort)30.16%1.52%次点モデルの約3倍と主張
Frontier-Bench v0.143.3%(max)/ 44.4%(xhigh)18.7%全モデル中トップと主張
SWE-bench Verified96.0%
SWE-bench Pro79.2%Fable 5: 80.0%
SWE-bench Multimodal59.4%38.4%
CursorBench 3.2Fable 5 のピーク比 −0.5% 以内コストは約半分
Humanity's Last Exam56.3%(no tools)/ 64.7%(with tools)
IMO 202642/42 正答(金メダル水準)
Chartography(with tools)83.0%tools なしでは 29.6%

最も実務に効くのは OSWorld 2.0 の 55.7% → 70.57%。ブラウザ・ターミナル・GUI を操作させる系のワークロードで、Opus 4.8 世代では「途中で詰まる」ことが前提だった作業の成功率が変わる水準の差です。ARC-AGI-3 の 1.52% → 30.16% はさらに極端で、これは単一世代の改善としては異例の幅にあたります。

一方、SWE-bench Pro では Fable 5(80.0%)に 79.2% でわずかに届いていない点は正しく押さえておくべきです。Anthropic 自身の位置づけも「Fable 5 に迫る」であり、Opus 5 は Fable 5 の置き換えではなく Opus 4.8 の置き換えです。

価格 — 据え置きの意味

価格は Opus 4.8 から変わっていません。

- Input: $5.00 / 1M tokens
- Output: $25.00 / 1M tokens
- Fast mode: $10 / $50(約2.5倍速)
- プロンプトキャッシュで最大90%、Batch 処理で50%の削減(従来同様)

注目すべきは、同じ単価で Frontier-Bench が2倍以上になったという形の値下げであることです。トークン単価が下がる値下げではなく、同じ支出で解けるタスクの範囲が広がるタイプの改善であり、費用対効果の評価は「1タスクあたりの総コスト」で見ないと差が見えません。

加えて プロンプトキャッシュの最小サイズが 1,024 → 512 トークンに下がった点は、短いシステムプロンプトを大量に投げるエージェント構成で実コストに直接効きます。

新しい努力レベル `xhigh`

Opus 5 では努力レベル(reasoning effort)に xhigh が追加されました。位置は high の上、上限なしの max の下

- 想定用途は 30分以上動き続ける長時間エージェント/コーディングタスク
- Frontier-Bench では max(43.3%)よりも xhigh(44.4%)が高い — 常に max が最適とは限らない
- xhigh / max では thinking を無効化できないthinking: {"type":"disabled"} を併用すると API が 400 を返す
- thinking はデフォルト有効で、adaptive effort control により必要に応じて深さが調整される

Anthropic は既存ユーザーに対し、「検証用プロンプト(verification prompt)を削除してよい」 と案内しています。モデル側が自発的に確認・検証を行うため、従来モデル向けに書いた「必ず自分の答えを見直せ」型の指示が二重になり、かえって冗長化するというのが背景です。

破壊的変更と移行時の注意

項目内容対応
thinking: disabled × xhigh/max400 エラー努力レベルを下げる、または thinking 無効化の指定を外す
Opus 4.8legacy モデル化新規実装は claude-opus-5 を前提に
Opus 4.12026年8月5日に廃止それまでに移行が必須
検証用プロンプト冗長化の要因「答えを見直せ」型の指示は削除を検討
出力上限 300KBatches API + beta ヘッダーが必要同期 API は 128K が上限

特に Opus 4.1 の8月5日廃止は期限付きの作業 です。旧モデル文字列をハードコードしているコードベースは、公開直後のこのタイミングで洗い出しておくのが安全です。Anthropic は2026年に入って課金・提供条件を複数回変更しており(Claude Agent SDK のクレジット課金変更と一時停止サブスクリプションの第三者ツール制限)、モデル文字列と課金前提を設定に外出ししておく設計上の価値は高まっています。

安全性 — プロンプトインジェクション耐性の改善

公表値では、攻撃耐性側の数字も改善しています。

- Gray Swan プロンプトインジェクション: 攻撃成功率 2.0%(Opus 4.8: 5.5%)
- ブラウザ経由の攻撃(Claude Cowork 環境): safeguards なしで 3.70%、auto モードで 0%

computer use / ブラウザ操作を伴うエージェントを本番投入する場合、能力向上(OSWorld 70.57%)と攻撃耐性の改善は同時に評価すべき項目です。権限設計を伴う導入の考え方は Claude Cowork エンタープライズ導入ガイド で整理しています。

Claude Code / claude.ai 側の変化

- Claude Max のデフォルトモデルが Opus 5 に。Claude Pro では最上位の選択肢として提供
- Claude Code は 2.1.212〜2.1.219 で Opus 5 対応(スクリーンリーダーモード、MCP コネクタ改善、安定性修正を含む)
- API・Amazon Bedrock・Google Cloud・Microsoft Foundry で同時提供

Claude Code 側の使い方は Claude Code 完全ガイド2026、複数エージェントの並列運用は Agent View 徹底解説 を参照してください。

現行モデルの中での位置付け(2026年7月時点)

モデル公開位置づけOutput 価格 / 1M
Claude Opus 52026-07-24Opus 4.8 の後継。Fable 5 に迫る性能を半額で$25
Claude Fable 52026-06フロンティア最上位を維持Opus 5 の約2倍水準
Claude Sonnet 52026-06-30大量処理向けの中位$10(Intro)/ $15
Claude Opus 4.8legacy 化$25
Claude Opus 4.12026-08-05 廃止

つまり Anthropic の階層は、Fable 5(最上位)→ Opus 5(実務主力)→ Sonnet 5(大量処理) という3段構成に整理されました。Sonnet 5 が Opus 4.6 をベンチで超えた世代で一度崩れた階層観が、Opus 5 で「Opus = エージェント主力」として再定義された格好です。

想定ユースケース

- 長時間走るコーディングエージェントxhigh + 30分以上のタスク)
- computer use / ブラウザ自動化(OSWorld 2.0 の伸びが最も効く領域)
- 業務自動化ワークフロー(Zapier AutomationBench 26.0%)
- 1M コンテキストを活かす大規模コードベース解析・長大ドキュメント処理
- 図表・スクリーンショットを含むマルチモーダル処理(SWE-bench Multimodal 59.4%・Chartography 83.0%)
- Batch API で 300K 出力が必要な大量生成

留保・批判的考察

(1) 数値はすべて Anthropic 公表値: OSWorld 2.0 70.57%・ARC-AGI-3 30.16%・Frontier-Bench 44.4% は公開初日の自社公表値です。独立リーダーボードでのスコア収束は今後数週間を見る必要があります。

(2) Fable 5 の完全な代替ではない: SWE-bench Pro は 79.2% で Fable 5 の 80.0% に届いていません。最難関領域では引き続き Fable 5 の検証が必要です。

(3) max が常に最良ではない: Frontier-Bench では xhigh(44.4%)が max(43.3%)を上回っています。努力レベルは自社タスクでの実測が必要です。

(4) thinking デフォルト有効の実コスト: thinking トークンは出力として課金されます。単価据え置きでも、1リクエストあたりの実支出は増える可能性があるため、トークン単価ではなく1タスクあたり総額で比較すべきです。

(5) 期限のある移行作業: Opus 4.1 の廃止は2026年8月5日です。

よくある質問

Claude Opus 5 の価格はいくらですか?

API 価格は input が $5 / 1M トークン、output が $25 / 1M トークンで、Opus 4.8 から据え置きです。約2.5倍速の Fast mode は基本価格の2倍($10 / $50)になります。プロンプトキャッシュで最大90%、Batch 処理で50%の削減が従来同様に適用できます。

Opus 5 は Fable 5 の代わりに使えますか?

多くのワークロードでは実用的な代替になりますが、完全な置き換えではありません。CursorBench 3.2 では Fable 5 のピーク比 0.5% 以内、SWE-bench Pro では 79.2% で Fable 5 の 80.0% にわずかに届いていません。Anthropic の位置づけも「Fable 5 に迫る」であり、Opus 5 が置き換えるのは Opus 4.8 です。最難関領域では Fable 5 での検証を残すのが安全です。

`xhigh` と `max` はどちらを使うべきですか?

自社タスクでの実測で決めてください。Frontier-Bench v0.1 では xhigh(44.4%)が max(43.3%)を上回っており、max が常に最良とは限りません。なお xhigh / max では thinking を無効化できず、thinking: {"type":"disabled"} を併用すると API が 400 を返します。

既存コードから移行するとき何を直す必要がありますか?

最低限3点です。(1) thinking: disabled と xhigh / max を併用している箇所(400 エラーになる)、(2) Opus 4.1 のモデル文字列(2026年8月5日に廃止)、(3) 旧モデル向けに書いた検証用プロンプト(モデル側が自発的に検証するため冗長になる)。あわせて Opus 4.8 が legacy 化した点も踏まえ、新規実装は claude-opus-5 を前提にします。

1M コンテキストと 300K 出力はどう使い分けますか?

コンテキストは 1M が default かつ maximum なので、追加の指定は不要です。出力上限は同期の Messages API では 128K トークンで、300K トークンを使うには Batches API と beta ヘッダーが必要になります。大量生成をリアルタイムに返す構成では 128K が上限になる点に注意してください。

まとめ

Claude Opus 5 は 2026年7月24日公開、価格を $5/$25 に据え置いたまま Opus 4.8 を置き換える「エージェント主力」モデルです。伸びが最も大きいのは OSWorld 2.0(55.7% → 70.57%)・ARC-AGI-3(1.52% → 30.16%)・Frontier-Bench(18.7% → 44.4%)で、従来型のコーディング指標より コンピュータ操作・長時間タスクの完遂に寄った改善になっています。

実装側で先に手を動かすべきは3点です。(1) thinking: disabledxhigh/max の併用箇所を洗い出す(400 エラーになる)、(2) Opus 4.1 のモデル文字列を8月5日までに置き換える(3) 旧モデル向けに書いた検証プロンプトを削除して冗長性を落とす。そのうえで、努力レベルは max を前提にせず xhigh との実測比較から決めるのが妥当です。

References

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