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株式会社オブライト
Business DX2026-10-18約11分で読めます

複合機リースの費用相場と見直し方 — カウンター料金・解約の注意点

【2026年版】複合機のリース費用は月額リース料とカウンター料金の2本立てで、A3機は月1万〜4万円前後が目安。カウンター単価の相場、中途解約で残リース料を一括請求される罠、再リースや返却時のデータ消去、契約見直しのチェックリストと進め方を、ITに詳しくない中小企業の経営者・担当者向けにわかりやすく解説する。


複合機(コピー機)のリース費用は、毎月固定の「月額リース料」と、印刷した枚数に応じて増える「カウンター料金」の2本立てで決まる。中小企業で一般的なA3カラー複合機なら、月額リース料は1万〜4万円前後、カウンター料金はモノクロ1枚あたり約1〜3円、カラー約10〜20円が目安である。ただし条件は販売会社や契約時期によって大きく変わるため、本記事の数字はあくまで一般的な目安として読んでほしい。

複合機の契約は、5年や6年といった長期になることが多い。一度結ぶと中途解約ができず、残りのリース料を一括で請求される仕組みも珍しくない。にもかかわらず、契約書を読み込まないまま営業担当者に勧められるまま結んでいる会社は多い。本記事では、費用の内訳、相場の目安、リース・レンタル・購入の違い、よくあるトラブル、見直しの進め方を、ITに詳しくない担当者向けに順を追って整理する。

複合機の費用は何で決まるのか

複合機の毎月の支払いは、見積書の上では一つの金額に見えても、実際には複数の項目が重なっている。内訳を分けて理解すると、どこが高いのか、どこを削れるのかが見えやすくなる。

- 月額リース料:機械本体の代金を契約期間(多くは5〜7年)で分割して支払う費用。機種のクラス(A4/A3、速度、カラー対応)で決まり、契約期間中は原則として変わらない。
- カウンター料金:印刷・コピーした枚数に応じて課金される費用。モノクロとカラーで単価が異なり、毎月のカウンター値(使用枚数)を基に請求される。
- 保守料金:故障時の修理や定期点検、消耗部品の交換にかかる費用。多くの場合はカウンター料金に含まれているが、別建ての契約もある。
- トナー代・用紙代:トナーは保守料金やカウンター料金に含まれる契約が多い。ただし用紙代は別が一般的で、「トナー込み」の範囲は契約ごとに確認が必要である。
- 初期費用・設定費用:搬入・設置、ネットワークやスキャン送信の初期設定、PCからの印刷ドライバー設定など。無料とされる場合も、設定を依頼すると別料金になる場合もある。

特に見落としやすいのが、カウンター料金に含まれる範囲である。「保守込み」「トナー込み」と書かれていても、部品交換や出張費がどこまで含まれるかは契約書の文言で決まる。保守まわりの確認の仕方は、保守契約のチェックポイントでも整理している。

カウンター料金の仕組み

カウンター料金は、複合機に内蔵された枚数カウンターの数値をもとに請求される。毎月の検針(自動送信または報告)で使用枚数が確定し、モノクロ枚数×モノクロ単価+カラー枚数×カラー単価で計算される。

ここで注意したいのは、A3サイズの印刷が「A4の2枚分」として数えられる契約があること、スキャンやFAX受信を枚数に含める契約と含めない契約があることである。同じ単価でも、数え方によって月々の請求額は変わる。

さらに、毎月の印刷枚数にかかわらず一定額が請求される「ベースチャージ」や「最低保証枚数」が設定されている場合がある。たとえば月1,000枚分の料金が最低でもかかる契約では、印刷が減ってもコストは下がらない。ペーパーレス化が進んだ会社ほど、この条項で損をしやすい。

費用相場の目安

以下は、中小企業で一般的に見られる機種クラス別の目安である。販売会社、契約期間、キャンペーン、契約枚数によって幅が出るため、見積りを比較するときの物差しとして使ってほしい。

機種クラス想定規模月額リース料の目安カウンター単価の目安
A4 小型(モノクロ/カラー)5名以下、月500枚程度約5千〜1.5万円モノクロ約1〜3円/カラー約10〜20円
A3 中速(35枚/分前後)10〜30名、月2,000〜5,000枚約1.5万〜3万円モノクロ約1〜3円/カラー約10〜20円
A3 高速(50枚/分前後)30名以上、月5,000枚以上約3万〜6万円モノクロ約0.8〜2円/カラー約8〜15円
大量印刷向け・オフィス全体運用複数台・複数拠点台数と機能による契約枚数が多いほど割安になる傾向

この表は特定の調査に基づく数値ではなく、一般的な目安である。実際には、印刷量が多いほどカウンター単価が下がる交渉の余地があり、逆に印刷量が少ないのに高速機を入れると、月額リース料だけが重くなる。まず自社の月間印刷枚数(モノクロとカラー)を把握することが、適正な機種クラスを選ぶ出発点である。

見積りを比べるときは、月額の合計だけでなく、契約期間全体の総額で見るのが基本である。月額リース料が安くてもカウンター単価が高ければ、印刷量が多い会社ではかえって総額が増える。反対に印刷量が少ない会社では、カウンター単価が少し高くても月額リース料が低い方が有利になる。自社の枚数で「月額リース料+カウンター料金×契約年数」を計算し、各社の見積りを同じ式に当てはめて比べるとよい。

また、キャンペーン価格には注意が必要である。初年度だけ単価が安く、2年目から上がる契約や、本体は安くても保守料金で回収する契約もある。値引きの内訳が契約期間を通じて維持されるのかを、書面で確認しておきたい。

月間コストの計算例

たとえば、A3中速機で月額リース料が2万円、モノクロ月3,000枚(単価2円)、カラー月500枚(単価15円)の場合、カウンター料金はモノクロ6,000円+カラー7,500円=13,500円で、合計は月3.35万円となる。年間では約40万円、5年間では約200万円である。機械そのものの価格より、枚数に応じたカウンター料金が積み上がる点に注意したい。

複合機の月額コストの内訳例。月額リース料2万円+カウンター料金13,500円(モノクロ3,000枚×2円、カラー500枚×15円)で月33,500円、年間約40万円、5年間で約200万円。

カラー印刷の単価はモノクロの5〜10倍になるため、カラー枚数が少し増えるだけで請求額が大きく変わる。社内資料のカラー印刷をモノクロ既定にするだけで、年間の費用が数万円下がることもある。

機種選びで失敗しないために

見積りで最初に決めるのは、機種のクラスである。「大は小を兼ねる」と高速・多機能な機種を選ぶと、月額リース料が上がるうえに、使わない機能の分まで支払うことになる。反対に、能力が足りない機種を選ぶと、印刷待ちや紙詰まりが増えて業務の効率が落ちる。直近の月間印刷枚数と、同時に使う人数、A3印刷の頻度、カラーの必要度を整理してから機種を絞り込むとよい。

あわせて、スキャンの送信先(メール、共有フォルダ、クラウド)やパソコン・スマートフォンからの印刷環境も確認しておきたい。複合機は事務所のネットワークにつながる機器であり、設定が不十分だと情報漏えいの原因にもなる。管理者パスワードの変更や、使わない機能の停止まで含めて、導入時に設定を依頼できるかを聞いておくと安心である。

台数についても考え方がある。1台に集約すると月額は抑えられるが、故障時に業務が止まる。逆に部署ごとに置くと便利だが、固定費が積み上がる。小規模な会社では、メインのA3機1台と、手元用の小型機1台という組み合わせで足りることも多い。

リース・レンタル・購入の比較

複合機の調達方法は、大きく分けてリース、レンタル、購入の3つがある。それぞれ向いている状況が異なる。

項目リースレンタル購入
契約期間5〜7年が一般的1か月〜数年(短期可)なし
中途解約原則不可(残リース料を一括請求)可能な場合が多い不要(売却は自己責任)
月額負担比較的安いリースより高め初期費用が大きく月額は保守のみ
保守・修理保守契約とセットが多い料金に含まれることが多い別途保守契約が必要
資産計上契約形態によりリース資産または経費経費処理固定資産として減価償却
向いている会社長期利用で月額を抑えたい短期利用・導入前の様子見長く使い、台数が少ない

パソコンでも同様の考え方が当てはまる。リースと購入の比較の基本は、会社のパソコンの買い替え時期とリース・購入の比較で解説している。会計・税務上の扱いはリースの種類で変わるため、最終的には顧問税理士に確認するのが安全である。

よくある失敗とトラブル

中途解約ができず、残リース料を一括請求される

5年や6年のリース契約は、原則として途中で解約できない。事務所の移転、会社の縮小、他社への乗り換えなどでやめたい場合は、残りのリース料の全額(または大部分)を一括で請求されることが一般的である。「解約すれば月額がなくなる」と考えていると、数十万円の支払いが突然発生する。

ベースチャージ・最低枚数で、使わなくても払う

前述のとおり、最低枚数が決められている契約では、印刷が減っても請求は減らない。契約前に、最低保証枚数の有無と、超過分の単価を必ず確認したい。

高額な訪問販売・乗り換え営業

「今のリースを肩代わりします」「大幅に安くなります」という訪問や電話営業から、不利な契約を結ばされる相談は少なくない。肩代わりを名目に、実際には旧契約の残債が新契約に上乗せされ、総額がむしろ高くなる場合もある。その場で契約せず、見積書と契約書を持ち帰って確認する姿勢が重要である。

期間満了後の再リース・返却時の費用

リース期間が終わると、契約によっては自動的に「再リース」(年額で本体代の1か月分程度が多い)に移行する。続けて使うならよいが、不要でも手続きを忘れると継続する。また、返却時の梱包・送料・撤去費用が別途かかる契約もあり、期末に慌てることになる。

返却前のデータ消去を忘れる

複合機は内部にハードディスクやSSDを持ち、コピーやスキャンした文書のデータが残っていることがある。返却や廃棄の前に、データが確実に消去されるかを確認しなければならない。消去証明書を出してもらえるか、消去方法は何かを事前に聞いておこう。パソコンなど他の機器の考え方はパソコン廃棄のデータ消去に詳しい。

契約前・見直し時のチェックリスト

- 月間の印刷枚数:モノクロとカラーを直近6か月分で確認したか。
- カウンター単価:モノクロ・カラーの単価、A3の数え方、スキャン・FAXの扱いを確認したか。
- 最低枚数・ベースチャージ:有無と金額、超過時の単価を確認したか。
- 契約期間と中途解約条件:期間、解約時の違約金、残リース料の計算方法を確認したか。
- 保守の範囲:トナー、部品交換、出張費、修理対応時間が含まれているか。
- 期間満了後の扱い:自動再リースの有無、返却時の送料・撤去費用を確認したか。
- データ消去:返却時のデータ消去方法と、証明書の発行有無を確認したか。
- 相見積り:最低でも2〜3社から同条件で見積りを取ったか。
- 契約書の保管:契約書・リース申込書・保守契約書を一か所にまとめ、満了日を台帳に記録したか。

見直しの進め方

1. 現状の契約書を集める:リース契約書、保守契約書、直近の請求書を揃え、機種、満了日、月額、カウンター単価を一覧にする。
2. 実際の使用状況を確認する:直近6〜12か月の印刷枚数(モノクロ・カラー)、スキャン利用、FAX利用の有無を調べる。
3. 解約・乗り換えの費用を確認する:中途解約の条件と残リース料を確認し、満了を待った方がよいかを判断する。
4. 台数と機種クラスを見直す:印刷量が減っているなら小型機や台数削減を、足りないなら増設や高速機を検討する。
5. 複数社から相見積りを取る:同じ条件(機種、期間、保守範囲、データ消去)で比較する。
6. 紙そのものを減らす施策を併せて考える:電子契約、クラウド保存、FAXのクラウド化などで枚数を減らす。
7. 満了日に合わせて切り替える:次回の契約は満了の数か月前から準備し、返却とデータ消去の手配まで済ませる。

FAXの利用が主な理由で複合機を残している場合は、電話・FAXの仕組み自体を見直す選択肢もある。詳しくはクラウドPBXへの切り替えも参考にしてほしい。

よくある質問

複合機のリース料の相場はどのくらいですか。

一般的な目安として、A3中速のカラー複合機で月額リース料が1.5万〜3万円前後、カウンター料金はモノクロ約1〜3円、カラー約10〜20円です。販売会社、契約期間、印刷量によって幅が出るため、複数社の見積りで比較することが大切です。

リース期間の途中で解約できますか。

リース契約は原則として中途解約ができません。やむを得ず解約する場合は、残りのリース料を一括で請求されるのが一般的です。契約書の中途解約条項と残リース料の計算方法を、事前に確認してください。

カウンター料金を下げる方法はありますか。

印刷枚数が多ければ、単価の交渉余地があります。また、カラー印刷をモノクロ既定にする、両面・集約印刷を使う、電子化で印刷自体を減らすといった運用の工夫でも請求額を下げられます。

リースが終わった複合機のデータはどうなりますか。

複合機の内部にはコピーやスキャンしたデータが残っている場合があります。返却前に、データの消去方法と消去証明書の発行有無を確認してください。必要に応じて、メーカーや保守会社に初期化を依頼します。

まとめ

複合機のコストは、月額リース料とカウンター料金の2本立てで、5年以上続く長期契約になる。相場の目安を持ち、最低枚数、中途解約、再リース、返却時のデータ消去といった条件を契約前に確認することが、後悔しない最大のポイントである。

すでに契約している場合も、満了日や条件を整理して印刷量と比べれば、見直しの余地が見つかることが多い。まずは契約書を一か所に集めるところから始めてほしい。

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